千年女優

恋するプリテンダーの千年女優のレビュー・感想・評価

恋するプリテンダー(2023年製作の映画)
4.0
ボストン大ロースクールの女学生で、慌ただしい朝に出会ったスマートな年上男性ベンと意気投合するも行き違いから最悪の別れを遂げたビー。シドニーで開かれる姉の結婚式で相手方の友人として招かれた彼と再会した彼女が、互いに抱える事情や結婚式成功のため結んだ仮初の恋愛関係の中で考えを改めていく様を描いた恋愛コメディです。

古典小説『緋文字』を現代風に脚色したエマ・ストーンの出世作『小悪魔はなぜモテる?!』のウィル・グラックがシェイクスピアの『空騒ぎ』に触発された物語をシドニー・スウィーニーとグレン・パウエルで描いた作品で、批評家からは賛否両論だったもののテンポの良い恋愛コメディが観客から好評を得て二億ドル超の興収を記録しました。

古典はもちろん「高慢と偏見」に「ニセコイ」とお話の骨格自体はラブコメの定型とありふれていますが、素晴らしいバランス感覚で下世話だけどオシャレという絶妙な設定を実現しています。それは人物設計にも通じていて、美男美女だけどダサくそしてチャーミングなふたりを最初は優しすぎると思えた周囲と同様応援したくなる一作です。
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