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ザ・ガーディアン/守護者のMISSATTOのレビュー・感想・評価

ザ・ガーディアン/守護者(2022年製作の映画)
2.5
俳優チョン・ウソン初長編映画監督作品。
カーアクションと、組織の2番手なのに理不尽なほどにスヒョク(チョンウソン)に嫉妬して排除しようとする弟分カンを演じた俳優キム・ジュンハンを存分に見れるのが、見どころだったかな。
正直、組織のボスを演じたパク・ソンウンもウジン役のキム・ナムギルも、あれだけキャラが立った設定であれば俳優たちの力で、このくらいは形に持っていけるよな…という想像の範囲内でしかなかった。
キャスティングは監督の力だと思っているので、その点では映画監督の仕事はできたんだろう、と思う。
脚本も演出も古すぎて、時代設定が20年前なのかと思ったくらい。
ぶつ切れシーンのつぎはぎで一連のアクションシーン以外は流れで見れない。音楽選択のせいなのか、効果音とのバランスが悪いせいなのか、耳障りなことが何度もあった。
おそらくだけど、チョンウソンとしての映像や音楽の好みや表現方法、それらを総合してこういうことを映画で描きたいという哲学などの一貫したヴィジョンが無かったのではないだろうか……少なくとも今作からは感じられなかった。
映画が撮りたい、では映画にならないのだな…ということが分かる作品だった。

あと決定的なのは、女性(ウジンの相棒ジナも、スヒョクの娘もその母親も)の描き方が…受け付けなかった…。
3人とも、結局男キャラの拠り所というキャラクターでしかない。
スヒョクの娘の母親なんて完全に「冷蔵庫の女」じゃないか。
娘である子どもも一人の人間として描こうとした、というインタビューを読んだけど、どこが?としか思えなかった。少女がしっかりしてて自己判断で動き終いには大人の男性の支えになるってもうアメコミ映画とかで使い古され散々ダメ出しされてきたのに、あのラストシーン……もうね…ゾッとした…
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