スエ

ゴールド・ボーイのスエのレビュー・感想・評価

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)
3.8
「これくらいお手のものですよ」と言わんばかりの岡田将生の低温な怪演。役者として自信溢れているのを感じるし、あのお芝居のトーンが少年キャストたちの熱演を引き立てる助けになっていたと思います。

舞台を沖縄に設定したことに意味を感じます。貧困率や離婚率の高さゆえ、少年たちの身近にある殺伐。そんな現実社会に描かれる物語ゆえに、最後までノワールを纏っていました。米軍の存在も画面に収められていますが、まず負のスパイラルにいる子どもたちの生活に希望を。

ベテラン金子修介監督作をオンタイムで観るのは初めてですが、演出の端々に、若い監督が撮らないような懐かしいフレッシュさを感じました(垢抜け無さとも言う)。予算は丁寧な撮影で消化されたのかもしれませんが、面白い日本映画を作ってくれるなら海外資本でも何でも私は構わない!
スエ

スエ