Filmarksの感想を見てみると、2年前に話題となっていたみたいですね。その時に私は、妻夫木聡主演の「感染列島」を見たのですが、どうも恋愛や人間ドラマの要素が強すぎて、微妙な感じでした。しかし今作は、パンデミックが巻き起こる中でのプロパガンダや人間の習性などの描きが多く、現実味の帯びた作品となっておりました。この状況下で見たのも大きく関わっています。
1番衝撃的だったのは、特効薬の為ならば、ドラッグストアの硝子を割るだけで留まらずに、空き巣を働いて人の食料を強奪すること。ここまで醜悪さが滲み出る、本当に混沌とした世界へと変貌するんだなぁ、と感じます。現代の流行病関連のニュースで、そのような事は聞かないのですが、世界のどこかではあるのでしょう。
私自身、今年に家族が陽性者になった影響で、1週間の自宅待機が2回ありました。なので、今作の家族間の隔たりが生じてしまう所には、登場人物と等しく寂寥感を覚えてしまいます。これは、例えばアニメや映画を見たり、勉強に努めていたりしていても非常に辛くなります。感情移入できるシーンが、多々ありました。
マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、グウィネス・パルトローなどなど俳優陣が豪華なのにも驚きました。世界を巻き込むパニック系の作品だと「2012」くらい良い配役になっています。