橘

コンテイジョンの橘のネタバレレビュー・内容・結末

コンテイジョン(2011年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

コロナ禍でなければ真剣に観られたかどうかわからない(ので星を下げた…)。観るタイミングやご時世によっても変わってきそうな作品でした。
全然派手じゃないし盛り上がりも無いのだけれどそれがリアリティあります。
感染経路追うような映し方も、ラストにDAY1持ってくるのもしびれる。

登場人物たち各々がそれぞれの信念に基づいて行動しているのが良かったです。
デマ流しまくるあのブンヤの人だって歪んだ信念持ってる。コロナ禍じゃなかったらこの人物には(こんなやついるのか?)と思ってしまってただろうけど、今やいっぱいいるので…この時点でこの人描けるの凄いな。
ジュード・ロウvsローレンス・フィッシュバーン、「ハイ、論破」みたいなドヤ顔のジュード・ロウさんにうわぁと思いました。その後、スケープゴートと言われるローレンス・フィッシュバーンさんも闇です。

久々に良い役のマット・デイモンさんとケイト・ウィンスレットさん観た気がする。
マリオン・コティヤールさんももうちょい観たかった…中国の現地スタッフの人に言いに行ったのかな。
ワクチンを自身の身体で試す彼女もそうだけれど、医療に携わる人たちにはほんと感謝です。ローレンスさんもケイトさんが退場したからああいう行動に出たのかと思うと責められないな…警備員の息子さんに横流ししたのも含めて。
グウィネス・パルトロウさんああいう役とは思わず。キャリア一人目を白人にしたのは攻めてるなぁと思いました。



パンデミック作品、小説ですが篠田節子「夏の災厄」というのがあって1995年発表です(正確にはパンデミックの手前のエピデミックというやつらしい)。
新型の日本脳炎です。時代を感じる。
この作品みたいに世界規模の感染じゃないけれど、埼玉の小都市で感染爆発するのでももの凄かった……ラストは感染拡大の予感で終わるし。勿論ネットデマ描写は無いけれど、反ワクと現場の混乱は吹き荒れてました。プラス、「まだ埼玉だけだから…ね」。
創作の世界って時折こういう予言みたいな作品が出るの不思議。予想外ってあんまり無いんだろうなぁ。。

あれもあった。山田宗樹「黒い春」。
「アウトブレイク」と「ホットゾーン」がごっちゃになっている。両方観てない……
橘