ジャン黒糖

コンテイジョンのジャン黒糖のレビュー・感想・評価

コンテイジョン(2011年製作の映画)
3.6
何かとNetflixで猛プッシュされるので観賞。

クラスター、ソーシャルディスタンスなど、聞き馴染みのあるワードがチラホラあるし、最初の感染が世界各地に広がるサマ(しかも発生源は中国...)はまさに現実世界で起きていることと重なる。

とはいえ、後半政府による取組みも見えずにアメリカ国内で発生する暴動や、中国でWHO職員の身に起きるある出来事は、感染動体が読めないウイルスと対峙するにはやや非現実的なのかな、と実際に世界各地でロックダウンが講じられている現実世界と重ねると若干のギャップを感じる。
(マリオン・コティヤールはマスクしないで平気なのか、とかマット・デイモンは感染再生産の対象とならないといえる理由はなにか、とか素人目線ながらにちょっと気になった)

とはいえ、劇中描かれるウイルスの感染スピードは、いま自分たちの目の前で実際に起きているCOVID-19以上に早いように思われるので、実際にこのような病魔が世界中を襲ったときには、政府による統治は利かないのかもな、とも思った。
21世紀に入ってより世界が行き来しやすい環境となったことで、自国自衛では賄いきれないレベルで解明不能なウイルスが一気に拡散しやすい世界となったなと最近なって感じる。
本作で描かれていることはいまでこそ多少のディテールに対し「いやいやこんなことまでは起きないっしょ」と余裕こいてても、いつか本当に現実味を帯びる瞬間がくるかもしれない。

そんなことを考えさせられた1本。ようやく見たけど、不謹慎かもだけど、楽しめた。
ジャン黒糖

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