たそしだ

HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDSのたそしだのネタバレレビュー・内容・結末

HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDS(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

小島秀夫監督にフィーチャーしたドキュメンタリー作品。

時系列としてはコジプロ誕生からデススト完成まで、小島監督とその盟友、デスストキャストたちのインタビューを収録。あと監督の過去をアニメでもちょっと再現してる。

小島監督が大好きな自分としては、これを作ってもらえただけで嬉しいのだけど、ドキュメンタリーとしては内容は結構薄め。
カッコいい"TOKYO"な場所でMVみたいに佇ませられている監督をたくさん観れるのは良かった。監督の笑顔いつもキュートだね!

コジプロや監督についてそれなりに知っている人にとっては、新しい情報はそこまでないかも。
かなり豪華なメンバーが出演しているのに、尺の問題もあってかコメントがかなり細切れで、さらにネタバレに配慮してか割と表層的かつ既出の内容が大半に感じる。
せっかくデスストの制作現場にまで密着しているのだから、もっとこの作品独自の情報が欲しかったような。

とはいえ、あらためて小島監督のマンパワーには驚かされる。企画・発案から実際の落とし込みまですべて自分でやってるのが信じられない……。ずっとがっつり現場に入ってる。加えて、読書したり映画観たり、ものすごい量のインプットもしている。本作でも言われてたけど、いつ寝てるんだ……?

めちゃくちゃ偉大なクリエイターなのに腰が低いし、とにかく人として魅力的すぎる。マッツ・ミケルセンが「Tokyo is better with you, Hideo」と熱烈なラブコール送るのも分かるなぁの気持ち。

2024年現在、次々に新たなプロジェクトが明かされているけれど、とにかく監督にはずっと健康で、楽しく創作活動してほしいなと思う。これからも大ファンのひとりとして応援してます、小島監督!

<メモ書き>
・戦争経験世代を親に持ち、単なる戦争ゲームを作るのに違和感があった。→反戦・反核のメッセージを入れ込んだ。
・子供時代から孤独感があった。ゲームをしている時やSF作品を読んで妄想している時だけはそれを忘れられた。
・お父様は厳しい人で、お父様が亡くなったためゲーム業界に入れたと言えるかも。お母様はゲームに寛容だった。
・ゲーム業界では同じ志を持った人間が多くいて、とにかく楽しかった。
・デススト開発時、ネットで世界は繋がってたけど分断は広がっていた。発売後3ヶ月でコロナ禍になり、孤独のなかでデスストに癒されたというプレイヤーも多かった。
・デスストの「見えない他プレイヤーと協力する」というゲーム性はウケないのではと社内でも当初は批判があった。
・不思議なことに、監督の構想したものに世界が追いついてきた。予言者みたいだと感じることもある。
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