より鮮明になった映像のお陰もあり、もはや新作。2000年製作だが時代性は皆無で、むしろ民衆が蜂起して街に火の手が上がるシーンなんて、ついこないだのニュース映像みたいで、もはや現代。〈街の広場に現れるサーカスの一団と、大きなクジラ〉、そう聞くとまるでおとぎ話のようだけど、弱者へと向けられる容赦のない暴力は……もはや現実である。
人生ベストの一本、ついに初スクリーンで、感無量……酒場のオッサンたちがひしめき合ってクルクル回るという、謎映像のくせになぜだか映画史に残る美しさの、あのオープニングの長回しから、感動しきりだった。上映時間は2時間半、正直『サタンタンゴ』に比べたら超良心的。"夢のよう!" な体験に感謝です
