「久方ぶりの手淫、とても気持ちよかったです」、キリッとした芹澤興人の表情に「ソーローなんかくだらない」からのキャリアの重みを感じたね！(ちなみに本作には吉田浩太監督が本人役で出演しております)

コロナ禍にて、人として、男として、役者として成長し、憧れの女性に告白するため、30日のオナ禁を決行した俳優古谷蓮、しかし変われなかった……、古谷は更なる禁欲生活の為、寺へと修行へ行く、一方で吉田浩太監督の撮ったオナ禁ドキュメンタリー「30days」に感動したオナニー中毒のコトネは吉田浩太監督の新作のヒロインオーディションに参加し見事合格！そして憧れの古谷蓮に会うために修行中の寺へとやって来たぞ！って話

う〜ん……オナニーとかオナ禁とかそれに連なる言葉がシコタマ出てくる作品なのやが、単なるシモネタ映画に留まらず、しっかりとオナニーで感動させてくるのがタマらん自慰難度の快作でマシンボーイの感動もオルガズムよ！やったー！

うん、芹澤興人に仁科貴は大好きやし、吉田浩太監督が出演？気になるなぁ！って観たらばまさかの大当たりよ！めちゃんこ面白かった〜、ぺろぺろぺろぺろ
もちろんお目当ての役者ふたりはめちゃんこ良かったよ！芹澤さんは古谷蓮が修行する寺の住職なんやが、なんか芹澤さんの愉快な顔面力に、前述した通りキャリアの重みなのか？表情にめちゃんこ深みがあってね、悩めるオナ禁馬鹿の為に、20年間眠り続けてきた右腕を解放するシーンの迫力には参ったね！ってか相変わらず結構ソーローやったな……
仁科さんは勃起不全に悩んだ挙句、愛する嫁を坊さんに抱かせればインポ治るんちゃうか？ってNTR目当てで修行にきた熟年夫婦の夫役なんやが、愛する嫁の為に何とかちんこを勃たせたい！っつ〜狂気迸る熱演には痺れましたね！
そして、古谷蓮のダメっぷりを煽り追い込んでいく吉田浩太監督！マシンボーイは吉田浩太監督が数いる吉田監督の中でも特にお気に入りやからば、ほうほう吉田浩太監督の愛憎や性欲迸る作品はこんなふうに役者のテンション上げてってんのかぁ！ってドキドキしながら観たね

でもね、本作に関してはそんな名のある役者陣に負けじと主人公の古谷蓮を演じた古谷蓮がホントに良かったのよぉ、ぺろぺろ
うん、フィルマに登録されてる古谷蓮さん出演作やと観たことあんの「シオリノインム」だけなんやが、正直古谷蓮さんのこと微塵も記憶に無いのよね、本作の発端となった吉田浩太監督の「30days」も観て無かったし……
でも本作観たらその素晴らしさには震えるのよ！序盤はまぢ吉田浩太監督に罵られる通り、オナ禁頼りの深みのない凡百の役者感が迸っているんやが……寺での悲喜こもごもを経て、瞬く間に魅力的な人へと成っていくのであります！
またヒロインを演じた架乃ゆらさんもまた素晴らしく、あぁ！城定監督の傑作「欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだい」のヒロイン奈々ちゃん役の子かぁ！あの作品といい、本作といい、直ぐにでもセクシー女優からセクシーとっても大丈夫な存在感あるぞぉ、なったね、ちなみにヌける映画では無いが架乃ゆらさんが男の尻にトーキックを決めるシーンはマシンボーイのマチンポーイも震え立ったね！尻の奥の奥まで響きそうな良い蹴りやったわぁ
そんなふたりが寺から駅まで全力疾走するあのシーンな！まぢ最高！オナニーって生きてるってことやったんかぁ！っつ〜至極当然の事ながら誰も意識してない真実に心打たれる名シーンでハッとしたね

また名シーンといえば……やっぱりラストの海岸でのシーンなぁ、まぢ130年近い映画の歴史の中でも感動に涙がちょちょぎれるオナニーシーンはおそらく本作だけよ？あのオナニーラグビー観たらば、ラグビーワールドカップ……そいえばなんや浣腸ポーズ流行ったこともあったね？って霞むくらいよ、ちんこを握りしめて海にトライを決める古谷蓮のケツに震えろぉ！またそれを見て生命の美しさに歓喜の声をあげる架乃ゆらさんの素晴らしさよぉ！
まぁひとつ難があるといえば……そこで勃つならそこ以前に勃つとこあったやろ？っつ〜ね

さぁ、来たる0721オナニーの日に向けて今からオナ禁生活に勤しむ全国の猛者達を激励する本作、老若男女問わず誰もが笑い泣けるオナニー快作！ぜひ観れ！
ん？安心しろ……………映倫自慰(G)区分だぁ！やったー！

トーク付き上映 in 高円寺シアターバッカス
2024/6/15より劇場公開決定！（新宿K’s cinema）おめでとうございます！

『僕の月はきたない』（2023）

「生と死と、煩悩と。」

■憧れの人に告白するため30日間の禁欲を決行した俳優・古谷蓮は何も変われなかった反省から、憧れの人に変わった姿を見せるべく寺修行に行くことを決意する。

■笑って泣けるジャンルレス令和版青春禁欲映画。主演・古谷蓮の実話を元に描いた、コロナ禍で製作されたフェイクドキュメンタリー『30days』の後日談（初見でも問題なし）となる作品。

オナ禁を通じて寺修行を決行する俳優・古谷蓮。古谷の出演映画に感動した女・琴絵。前作『30days』で行って決死の禁欲、それでも彼は物足りなかった。どこまでも純粋で不器用で泥臭い、彼ならではの発想。そんな彼に感銘を受けた、自慰を辞められない女性との寺修行アオハル。「俺も頑張ろ…」と謎の活力を貰えました。

『グッドバイ、バッドマガジンズ』以来の架野ゆら登壇目当てで行った舞台挨拶。極小劇場はFC会員の方々で埋め尽くされていた。20代は恐らく自分だけ…？こんな独特な空間、ディープな体験が好きなんです。内容も内容なだけに突飛な作品。新感覚・謎感動・くだらなさ、出会えて良かった。B級最高！

初めて訪れた高円寺シアターバッカス。繁華街の雑居ビル3階にあるインディーズ専門のミニシアター。「この場所で合ってる…？」とGoogleマップと何度も睨めっこ、ソワソワ緊張しながら入場。このタイプの映画館は見たことない。鑑賞後に一緒に呑んだ専門時代の友人も登壇経験のある劇場だった。

芹沢興人さんが住職役で結構長時間スクリーンに登場してますが、まるで坊さんらしくない､というところは『教皇選挙』に登場する枢機卿たちが全く宗教者らしく見えないことを思い出して､なんか共通するものがあるのかしら？　って一瞬思いました。
でも､枢機卿たちは意図してそう描かれてるわけで､やっぱり私のただの思いつきでした。

AVの業界から一般映画に宗旨替えして､そのプロモーションもたくさん流れてる架乃ゆらさんがヒロインとして登場しますが（彼女の『ナマズのいた夏』と2本併せて見物しました）特に見るべきものはなかったかなあ。

ラストシーンは『恋人たちは濡れた』を連想した人もいるのでは？　
残念ながら、あの馬跳びにも自転車入水にも､遥かに及ばない主人公の絶叫で、「いやはや、頑張りましたね､次回作楽しみに待ちますよ」というところでしょうか。