社会のダストダス

我、邪で邪を制すの社会のダストダスのレビュー・感想・評価

我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)
3.9
周處除三害
The Pig, The Snake and The Pigeon
我、邪で邪を制す

台湾発クライム・アクション。原題、邦題、英題は文字にするとそれぞれ違うけど、意味はだいたい同じになるのかな、毒を以て毒を制す的な。劇中の台詞から察するに、三国志の武将にちなんだことわざ?

台湾映画界の女神(だと思っている)、推しのワン・ジンちゃんが出ているのでClipしていたけど、日本では公開はないかなと思い最初から半ばあきらめていたら、何とNetflixさんで配信がされているではないか。謝謝ぇぇぇ!!!

末期がんにより余命半年を宣告されたマフィアの殺し屋。自分が台湾で3番目の重要指名手配犯であることを知った彼は、自分の命が尽きる前に上位二人を殺って頂点にのし上がろうと決意する。

あらすじを書くとイキった男のように見えるが、それなりに反省しており何と最初は自首しようとする。殺人の罪で自首をしに行ったのに、名前を告げてもお巡りさんにはスルーされ、列に並べと促される。しかもこの行列全員自首をしに来ている犯罪者のバーゲンセールらしい、台湾の警察署ってこれが日常なのか。

列で待っている間に指名手配書を眺めてトップの自分の写真で「ドヤァ…」てしようと思ったら、自分よりもっとヤバい犯罪者がいたことを知ってしまう。かくして、縁もゆかりもない赤の他人の指名手配犯を始末して、最後に一華を挙げようと意気込む。

指名手配犯の1位と2位はそれぞれ通称“牛頭”と“香港人”と呼ばれていて、どちらも結構やばいキャラクターで面白い。詳細を書くとネタバレになってしまうが、牛頭を追うパートと香港人を追うパートでは映画のトーンがかなり変わるのも特徴。あと、悪人ではないけど、冒頭から主人公を追いかけてくる刑事がT-1000並みにしつこくて不死身で勘もよくて怖い。

ストーリーのメインは犯罪者のおじさん達だけど、私のお目当てはワン・ジンちゃんである、はわわ♡やっぱり可愛い。ワン・ジンちゃんの美容室なんて毎日でも髪切りに行くわ。出番自体はそれほど多く無かったけど、目に焼き付けました!うおおおー!!ありがとうございます!!!(何が)

ストーリー的にもワン・ジンちゃんを虐めるクソオヤジをあの世に送るパートがピークだった印象。決してワン・ジンちゃんを愛でて満足してしまったからではない(と思う)が、アクセルがかなり飛んでいた前半に比べると後半は少しスローダウン。

台湾の映画は基本のほほんとしている作品を観ることが多いけど、たまにとんでもなくエクストリームなシーンがくることあるから油断できないと今回学んだ。

あと、ワン・ジンちゃんにひげ剃ってもらえるなら刑務所に収監されても構わn…