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夕陽のガンマン 4K復元版のTakaCineのレビュー・感想・評価

4.7
【2人の賞金稼ぎが秀逸】
『ドル3部作 4K』ありがとうございます😍‼️
マカロニ・ウェスタンを劇場で観ようWEEK🎞

《鑑賞レビュー👀》
◆英語題名:FOR A FEW DOLLARS MORE(もう少しのドルのために)
◆イタリア公開:1965年12月18日、日本公開:1967年1月20日
◆名無しの男(演者:イーストウッド):モンコ(賞金稼ぎ/本名不詳)

「ドル3部作」第2作目。

相変わらず若きイーストウッドが、"何をやっても、あるいは何もしてなくても"格好良いです😂‼️

でも今回は同じ賞金稼ぎとして好敵手であり、時にタッグを組むモーティマー大佐(リー・ヴァン・クリーフ)との異色のバディ感が面白かったです。

冷静沈着で頭脳派のモーティマーと大胆不敵で行動派のモンコ、大好きな『明日に向って撃て!』(1969)のブッチ・キャシディ(ニューマン)とザ・サンダンス・キッド(レッドフォード)に似ていて、タイプの違う二人が協力し合ったり反目しながら、"賞金首"のエル・インディオ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)を追う物語がメイン。

カマキリ顔のモーティマーが、特異の目力で睨みを利かせて、抜群の腕前で正確に額を撃ち抜く…その非情で揺るぎない意思の強さは、モンコとは違う渋さや格好良さでした😍(そして、秘めた想いが泣ける😭)

事故で俳優を引退していたヴァン・クリーフが本作で復活して、その後、マカロニ・ウェスタンの大スターになりました👏

モンコとモーティマーが「お手並み拝見」とばかりに、お互いの帽子を撃ち合う場面が、こないだ観た『ミスター・ノーボディ』(1973)みたいで、ちょっとお茶目なタイマンが面白くて好きでした😍

そして、やっぱり悪役がいい‼️ボスキャラのヴォロンテは『荒野の用心棒』より顔圧が増して、今回なんだかラリってて相当に気持ち悪い(なんか演技も支離滅裂でやり過ぎな感じ)😰

子分もみんな気持ち悪い💦

その中でも若きクラウス・キンスキーの顔が!あの特徴的な顔を見逃すわけありません😍(顔を痙攣させる演技は、癖強い俳優らしさ炸裂)

『荒野の用心棒』で顔を覚えたロレンツォ・ロブレドも、"オルゴール懐中時計"に意識を向けさせる大事な場面で印象に残りました。

とにかく大画面いっぱいに、悪役たちの顔面ドアップが映されるんですが、汗まみれでギトギトしてて髭面で臭そうで(笑)、他の映画では勘弁してほしいのに、マカロニ・ウェスタンでは「目が離せない」大事な要素(アクセント)なんです‼️

顔面が強烈なマリオ・ブレガ、ルイジ・ピスティッリのお顔を今回で完璧に覚えました😁(笑)

《見所🔍️》
極端なロングショットとクローズアップの使い分けが最高に躍動的‼️ピーンと張り詰めた緊張感、背中や足元から映す独特の構図(少しルパン三世みたい)、緩急自由自在に表現される生死を分かつ撃ち合い、ギラギラした汗まみれの男たちの顔…

このレオーネ監督だけが描ける芸術的で強烈な「画」と美しくエモーショナルなモリコーネの「音楽」が融合したら、奇跡の映画の誕生です😂💕

弾が額を貫通して後頭部から出ている特殊メイクを、画面では一瞬なのに手を抜いてない(血はほぼ出ないけどw)こだわり。

本作は傑作ですね!

《音楽🎼》
モリコーネの音楽がやっぱりいい😂‼️
口笛とギターの音色が耳に残るテーマ曲、オルゴール付き懐中時計から流れるクラシック音楽のアレンジが印象的な「ガンマンの祈り」はいつまでも聴けます♪

《備考欄📝》
・事故の怪我の影響で、激しい動きが出来ないヴァン・クリーフのため、静で狙いを定めて百発百中でしとめる"凄腕"と頭で考える"策士"演出に活かす素晴らしさ

・邦題のトリビア。配給会社ごとに邦題に特徴があったようです。東和は「用心棒」、ユナイトは「ガンマン」、ヘラルドは「無頼」、松竹は「一匹狼」など。作品にほば関係なく邦題が付いて、更に続編でもないのに「続・~」や「新・~」が付いて…って無法地帯すぎでしょ😰🏜
※下のランキングを見ると、よく分かります(笑)

・これからマカロニ・ウェスタンを鑑賞するための参考に
🏆️マカロニ・ウェスタン愛が強いタランティーノのランキング(20選/2009年のもの)

1位『続・夕陽のガンマン』(1966)
主演:クリント・イーストウッド
監督:セルジオ・レオーネ

2位『夕陽のガンマン』(1965)
主演:クリント・イーストウッド
監督:セルジオ・レオーネ

3位『続・荒野の用心棒』(1966)
主演:フランコ・ネロ
監督:セルジオ・コルブッチ

4位『豹/ジャガー』(1968)
主演:フランコ・ネロ
監督:セルジオ・コルブッチ

5位『ウエスタン』(1968)
主演:チャールズ・ブロンソン
監督:セルジオ・レオーネ

6位『荒野の用心棒』(1964)
主演:クリント・イーストウッド
監督:セルジオ・レオーネ

7位『怒りの荒野』(1967)
主演:リー・ヴァン・クリーフ
監督:トニーノ・ヴァレリ

8位『新・夕陽のガンマン/復讐の旅』(1967)
主演:リー・ヴァン・クリーフ
監督:ジュリオ・ペトローニ

9位『さすらいのガンマン』(1966)
主演:バート・レイノルズ
監督:セルジオ・コルブッチ

10位『続・荒野の1ドル銀貨』(1965)
主演:ジュリアーノ・ジェンマ(当時は"モンゴメリー・ウッド"名義)
監督:ドゥッチョ・テッサリ

11位『復讐のガンマン』(1967)
主演:リー・ヴァン・クリーフ
監督:セルジオ・ソリーマ

12位『夕陽の用心棒』(1965)
主演:ジュリアーノ・ジェンマ(当時は"モンゴメリー・ウッド"名義)
監督:ドゥッチョ・テッサリ

13位『さすらいのデスペラード』(1967)
主演:アンドレア・ジョルダーナ
監督:フランコ・ロゼッティ

14位『殺しが静かにやって来る』(1968)
主演:ジャン=ルイ・トランティニャン
監督:セルジオ・コルブッチ

15位『怒りのガンマン 銀山の大虐殺 Il』(1972)
主演:リー・ヴァン・クリーフ
監督:ジャンカルロ・サンティ

16位『生者を殺せ、そして死者に祈れ』(1971)
主演:クラウス・キンスキー
監督:ジュゼッペ・ヴァリ

17位『復讐無頼 狼たちの荒野』(1969)
主演:トーマス・ミリアン
監督:ジュリオ・ペトローニ

18位『ガンクレイジー』(1966)
主演:トーマス・ミリアン
監督:エウヘニオ・マルティン

19位『皆殺しのジャンゴ/復讐の機関砲』(1968)
主演:テレンス・ヒル
監督:フェルディナンド・バルディ

20位『脱獄の用心棒』(1968)
主演:ロバート・ウッズ
監督:パオロ・ビアンキ
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