なっすん

シャイニングのなっすんのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
3.5
キューブリック監督の演出。
左右対称シンメトリーのカットに双子が並ぶ。これだけで不気味さが生まれてしまう。
鏡をうまく利用することでジャックが正気を保てているのかもうまく表現。
ストーリーうんぬんよりも、カメラワークやカットのひとつひとつでホラーを楽しめる作品。

ウェンディやダニーは普通に映っているのに、ジャックは鏡のなかを撮している。この表現は最初、二ヶ所を同時に映すための手法かなにかかと思った。
ジャックがROOM237に入ったことで、実際は腐敗した女性が、綺麗な裸体の女性に見えてしまっていたことから、鏡の世界(正気を失った世界)に入ってしまったことがよくわかる。

でも、結局ジャックに取りついたものがなんなのか。そもそも、家族惨殺と自殺をしてしまったグレーディにはなにが起こったのか。
そのあたりの言及が全くないことから、余計に不気味さを掻き立てる反面、もやもやする終わり方。

最後に登場した舞踏会の写真にもジャックらしき男が写っている。結局これはなんなのか、ジャックの前世なのか、ジャックは前世からずっと管理人をしていたのか。解釈はそれぞれだけれど、これが一番しっくりくる。

ドクタースリープを見ようと思ったが、もう公開終了してるようで、DVDになるのを待ちます笑
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