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ゲキ×シネ「吉原御免状」の作品紹介

ゲキ×シネ「吉原御免状」のあらすじ

俺の中に鬼がいた───優しさゆえに血を流す 行き着く先は極楽か、地獄か 時は明暦3年、江戸最大の遊郭・吉原が生まれ変わり、幕が開ける夜。若き剣士、松永誠一郎(堤 真一)は、師であり育ての親である剣豪・宮本武蔵の遺言により、肥後の山中から江戸へと向かう。吉原を設立した庄司甚右衛門を訪ねるためだ。途中、奇妙な老人・幻斎(藤村俊二)から含みのある言葉を掛けられる。「吉原はこの世の極楽だよ。そして地獄かな」浅草日本堤から広がる光の街に吞み込まれた誠一郎は、新吉原お披露目の賑々しく絢爛豪華な花魁道中に遭遇。吉原一と名高い高尾太夫(京野ことみ)の威厳のある美しさに圧倒され、色香漂う艶やかな勝山太夫(松雪泰子)に心惹かれる。華やかさの裏にある何かに胸が騒ぐ誠一郎の前に現れたのは、秘密組織「裏柳生」の総帥・柳生義仙(古田新太)。吉原設立にまつわる「神君御免状」を狙っているのだ。人を斬ることを望まない心優しき誠一郎だが、凄腕である義仙の殺気にやむを得ず刀を抜く。吉原を見回る旗本・水野十郎左衛門(梶原 善)、柳生家当主・柳生宗冬(橋本じゅん)、義仙の忠臣・狭川新左衛門(粟根まこと)……それぞれの思惑が露見し、誠一郎の出生の秘密が明らかになる。幻斎は吉原に隠された秘密を誠一郎に伝えるべく、紀伊熊野の八百比丘尼(高田聖子)の手を借りることにした。誠一郎が目の当たりにしたのは、支配とは無縁に生きてきた自由の民、《道々の輩》への為政者による謂れなき迫害。辛く哀しい過去を辿るうち、誠一郎は誇り高き道々の輩に心を重ねていく。華やかな吉原の裏に隠された秘密、裏柳生の狙う「神君御免状」の謎、勝山太夫との秘恋と壮絶な別れ……すべてがつながった瞬間、優しき剣士はかつてない激情に駆られ、鬼と化したのだった!

原題
製作年
2024年
製作国
日本
上映時間
173分
ジャンル
時代劇
配給会社
株式会社ヴィレッヂ、ティ・ジョイ

『ゲキ×シネ「吉原御免状」』に投稿された感想・評価

桃龍
4.0
公演は2005年で、中古DVDに2万円の値がついていた作品。
それがゲキ×シネの新作となって劇場公開された。
速攻ドルビーアトモスを予約したが、11月にドルビーシネマ版もあるのか。後出しはヤめろ。

落語の名作「紺屋高尾」を思い出させる高尾太夫の京野ことみと、勝山太夫の松雪泰子が花魁を競演。いいね。
最近の新感線と違って、ほぼ笑いがないし、歌やダンスもない。そのぶん芝居本来の良さがある。
原作は「花の慶次」の隆慶一郎さんなのか。読みたくなった。
2005年に劇団新感線で上演した『吉原御免状』のゲキ×シネ。
今作は中島かずきのオリジナルではなく、隆慶一郎の原作小説を脚色し、舞台化したものである。


≪キャスト≫
松永誠一郎……堤真一
柳生義仙………古田新太
勝山大夫………松雪泰子
高尾太夫………京野ことみ
幻斎……………藤村俊二


≪あらすじ≫
誠一郎は宮本武蔵に育てられた弟子である。
武蔵は12年前に亡くなったが、誠一郎が25歳になったら肥後の山を出て江戸へ行き、吉原の庄司甚右衛門を訪ねよ、というのが遺言だった。
25歳になった誠一郎は遺言通り吉原へ向かったが、既に甚右衛門は亡くなった後だった。しかし、誠一郎は吉原と裏柳生との御免状を巡る争いに巻き込まれていくのだった…という展開。

この“御免状”とは何なのか…だが、それには「公界(くがい)」が大事な要素になっている。
Wikipediaによると「公界」とは、
「南北朝時代から戦国時代にかけて、「私」は主従や隷属関係など当時の人々を規制していた社会関係のことだったが、公界の「公」とはそういった関係とは切り離された人や場所を指すようになった。
例えば、公界者(能役者・連歌師)・公界衆(算置・傾城)と呼ばれた人々、無縁寺や自治都市・一揆など、外部の世俗の対立や戦乱から切り離された「無縁」の領域(西洋における「アジール」)」となっている。

ということで、吉原は傾城の公界に当たるが、この物語では徳川家康から吉原の自治を認める御免状を直接賜ったものの、御免状にはちょいとした秘密があり、それがもし公になると困るので秀忠の時代に裏柳生に御免状を奪うようお達しが出た。
しかし、表柳生である現当主・柳生宗冬は、吉原は自治権を守りたいのだからこの秘密を外に漏らすことはないだろうと、捨ておくよう配下に指示したのだが、弟の柳生義仙は「それでは柳生のこれまでの血塗られた歴史が無になる」と時代に抗うべく吉原を敵視し、攻撃してくるのだった。


≪感想≫
舞台が吉原だけあって、これを演劇でやったの!?というようなエログロで、ゲキ×シネはPG12となっていますが、本格的な時代劇でした。
松雪泰子さんが勝山太夫を演じているので妖艶。
19年前の作品なので、主演の堤真一もまだ若く精悍で、事があったあとも誠一郎の周りにだけ清々しい風が吹いている様に見える爽やかさ。
ラストら辺では誠一郎が肥後の山に帰ると言っていたのに「吉原にも山があることが分かった」と心変わりしたので、いやいや全然違うやろ!と心の中で突っ込んでしまったw。
誠一郎のキャラクターは、男の色香で太夫からモテモテなんだけど、それに気付いていない天然男、という感じで面白かった。

私はゲキ×シネを観るのは初めてだったが、ドラマや映画の様に顔のドアップやカット割りが自在だし、どうやっているのかセットからセットへも流れるように移動しているので、舞台中継という感じはしない。
ドラマや映画の撮影はシーン毎だが、ゲキ×シネは舞台中継なので3時間ぶっ通しの演技だ。
それで表情のアップもあったりするのだが、皆さん隙なく、ずっとその役になりきっているので凄かった。

京野ことみは『ショムニ』なんかよりも、この高尾太夫の役を代表作と言い切ってよいだろう。
生前の藤村俊二さんが、がっつり芝居しているのを初めて観たような気がする。
誠一郎は宮本武蔵の愛弟子で二刀流の剣を使うので、殺陣もかっこよく、観応えがありました。
◎堤真一に痺れる公許遊廓吉原由来by網野史観

隆慶一郎(1923-89)の小説処女作『吉原御免状』(1986年)を原作に、脚色は中島かずき、演出いのうえかずきの劇団☆新感線によって、2005年秋、今は無き青山劇場と梅田芸術劇場で上演された舞台を編集再構成して2024年にゲキ×シネ20周年を記念して公開された作品。

とにかく堤真一の魅力全開、彼の俳優としての美質が最高度に発揮されている。

数限りない堤の映画、テレビドラマ等々含めて間違いなく彼のベストアクト。
ファンなら見逃す手はない。

【以下、ネタバレ注意⚠️】









*1 SHINKANSEN☆PRODUCE いのうえ歌舞伎
吉原御免状
www.vi-shinkansen.co.jp/UserEvent/Detail/18

*2 ゲキ×シネ『吉原御免状』
2024年10月25日公開、158分、舞台・音楽
moviewalker.jp/mv86276/

*3 公式サイト
www.geki-cine.jp/sp/yoshiwara/

堤真一(1964- )は高卒後JAC京都養成所に入所、団員時代は真田広之の付き人をしていたというが、坂東玉三郎主演/演出の『天守物語』(1985年 図書之助は真田)で獅子に入る黒子を演じた際、玉三郎から役者に向いていると勧められ、本格的に舞台俳優として歩み始めた。

*4
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/堤真一

玉三郎は、この『天守物語』を最愛の作品として再演を重ね、その後、歌舞伎のレパートリーとしても定着したが、私は堤真一が図書之助を演じた1993年の再演版を梅田シアタードラマシティで観ている。

本作の堤演ずる松永誠一郎は、宮本武蔵に育てられた二天流の剣士だから、当然のように立ち回りシーンが見せ場となるが、着流しで股を割ったときに自然に見せる素足が男の色気を発散して、とにかくカッコ良さの極み。

敵対する裏柳生柳生義仙の古田新太との度重なる真剣勝負も迫力に圧倒される。

しかし、本作で堤に次ぐベストアクトは、橋本じゅんによる斬り合いをしない将軍家剣術指南役柳生宗冬だ。
珍しく、ほぼ笑いを封印した渋面の橋本じゅんの神妙な演技が作品に奥行きと説得力を与えていた。

おヒョイさん、藤村俊二(1934-2017)は当時70歳。
彼の舞台俳優としての姿を観る機会自体が貴重だと思うし、実際の舞台ではセリフが覚束ないことも多かったという。
しかし、そこはゲキシネの名編集もあって、役に合った吉原を創設した最長老としての重しを見事に体現している。

今年の大河『べらぼう』は、吉原が主な舞台となることから、初めてインティマシー・コーディネーター(IC)を置いていることで話題を呼んでいるが、本作も、遊女との濡れ場シーンはかなり際どく、レイティングはPG12。
今後、再演されるとしたら、やはりIC必須となるのではないか。

本質的には売春窟に過ぎない吉原の遊女に、女性としての自由や誇りを見ようとする視点は本作にもあり、それ自体の是非が問われるところだが、そのあたりは大河『べらぼう』での描き方を観ながら考えて行くことにしたい。

本作の世界観は、1980年代以降、学界のみならずカルチャー分野各界にも絶大な影響を与えた中世史家網野善彦による著作からの独自な引用によって構想されている。

*5 隆慶一郎と『吉原御免状』の世界
【第一章】無縁・平等のユートピア
gxcblog.exblog.jp/36714259/

いわゆる俗流網野史学の影響は、かねて宮崎駿の『もののけ姫』と隆慶一郎の小説に最も顕著に現れているとは仄聞していたが、「道々の輩」「無縁」「山の民、海の民」や「自由」「差別」なども含めて、これほどまでに「生な」な形でセリフに登場することに驚かされた。
(特に第二幕冒頭で、縷々傀儡者たちによって述べられる。)

*6
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/網野善彦

しかし、被差別民全般の江戸幕府による支配について言及するなら、弾左衛門や車善七を登場させねばならないはずで、吉原を傀儡者の砦と見立てるのは無理筋だ。

*7
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/弾左衛門

*8
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/車善七

その点は確実に減点対象とすべきだが、舞台劇としての出来の良さに免じて、ファンタジーの理屈付けだと目を瞑るしかないのかも知れない。

特に、第二幕終盤の誠一郎が「鬼」と化する堤の迫真は、言語を絶するとしか言いようがなく、最高最良の演劇的時間を体感できた。

まさに名舞台をリクリエイトした、あまりにも見事なゲキ×シネ体験であった。

《その他の参考》
*9 時代伝奇夢中道 主水血笑録
時代劇ファンとしては満足だが…  劇団☆新感線「吉原御免状」
2005/09/11 2:18:37
www.jidai-denki.com/2005/09/post_d80e.html

*10 Nya's Manor 2005/09/17 19:12:02
「吉原御免状」感想
nyayuki.cocolog-nifty.com/nyas_manor/2005/09/post_479c.html

*11 新・法水堂
劇団☆新感線『吉原御免状』
2005年10月16日(日) 23時48分16秒
ameblo.jp/legrandcahier25/entry-12508604013.html

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