アラビアのロレンス/完全版の作品情報・感想・評価

「アラビアのロレンス/完全版」に投稿された感想・評価

アラブ独立闘争を率いた実在の人物であるT・E・ロレンスを描いた歴史大作。だが歴史の出来事を俯瞰的に描いているのではなく、その出来事の中におけるロレンス自身のアイデンティティの模索を227分という長さの中で描いているのだ。

前半のアカバ攻略までではロレンスをある種神のような存在として描いている。アラブの砂漠に突如現れ、不可能を可能にしていくその姿はどこかキリストを思わせる。真っ白な服がその象徴だろう。アラブ人は皆彼を慕いリーダーとして崇める。そして、ロレンス自身も自身のアイデンティティをそこに見出していくのだ。望まぬ子として生まれてきたことや自身の性の不確かさを砂漠という土地は消してくれる。そう感じていたのだろう。

しかし、後半ではその全てが崩れ去っていくのだ。彼は英雄に仕立て上げられていただけであり、実際はイギリス軍に利用されていただけなのだ。多くの命を奪い、自分を受け入れてくれていたアラブの人々とイギリスの軍人としての立場に挟まれる。そして、 オスマン帝国の将軍の餌食となった時、彼は気付いてしまうのだ。自分が無力な1人の人間であることを。それでも信念にままに行動し続けた結果、彼のアイデンティティは完全に崩れ去ってしまう。自分のしてきたことが正義でもなんでもない、ただの殺し合いを助長しただけだった。そして彼はある意味で全ての人に見捨てられ、激動の時代に過去の人として置いてかれていく。最後のシーンで彼がオートバイに追い抜けれるシーンはそのことを象徴しているのだろう。

戦争という大きな出来事を個人の視点で描いた作品は他にもある。『パットン大戦車軍団』や『プラトーン』など。しかし、この映画はそれらともまた違う。『アラビアのロレンス』は1人の人間のアイデンティティの確立と崩壊を描いているのだ。
2014.11.24.「何度でも観たくなるコロンビア映画1位」 @有楽町よみうりホール
Mioko

Miokoの感想・評価

4.2
めちゃ長いけど何回でも観れる。いい映画やなぁ。
テーマ曲のアラブ感もすごく良い。
なべ

なべの感想・評価

3.7
圧倒され続けた227分。広大な砂漠の地で繰り広げられる娯楽とはかけ離れた滋味溢れる作品。戦争や紛争が人を変えるという事、リアルな砂漠の魅力と恐ろしさ、人殺しの罪が齎らすもの、男達の友情と迸る憤怒・義憤をたっぷりの時間の中で丁寧に描いている。序盤の温和で人好きな性格とは一変し狂気の沙汰で兵を扇動し敵を蹂躙する姿があまりにも心憂い。

奇しくも上官の一言が鑑賞者の気持ちを代弁してくれた台詞「気でも触れたのか…」当にその通りで、明らかにロレンスの心は徐々に病み滅入っていた。上述したようにさも別人のように、もぬけの殻のようになってしまった主人公ロレンスを何がそうさせたのか…これから観る人にはじっくりと味わって欲しい。

砂漠における地平線の映像の数々が壮麗で美しく、果てしない。一度でもいいから行ってみたいと思った。
りょー

りょーの感想・評価

4.2
まさしく超大作だった。砂漠の広大さ美しさ過酷さと、砂漠の全ての魅力が出てた。
内容はロレンスが砂漠に魅せられ、アラブの為に戦うお話。でも、単にロレンスをヒーローとして描いてないのが良い。
IMAXで大きなスクリーンで観たい。
ついに重い腰を上げて観ることができた。
3時間46分。
前半と後半で光と闇が分かりやすく別れている。

前半のロレンスらしさが光り、戦争での成り上がりがとても楽しく観れる。
キザでアラブには似合わない青い瞳。
自分が決めた信念を命を懸けてでも貫き通す。
一種のヒーロー映画だ。

そのため、後半はかなり辛い…
ヒーローはいつまでも信念が変わる訳ではなく、戦争により自分が侵される。
ああ、私はただの人間なのだと…

彼は決して万人に好かれるタイプではない。
それを彼は受け入れていたのに、アラブの砂漠に触れて180度人生観が変わってしまう。
これはある一人の男の悲劇でもあり、
人生であり、故に視点によっては
その逆にも捉えられる。

ハッピーエンドかどうかは人によるだろう。
1度は観ていて損はない。
因みに、ジョジョスターダストクルセイダースファンなら絶対に観なきゃいけない。
TK

TKの感想・評価

3.9
何年か前に午前十時ごろにやってる映画祭で観た。タイトルくらいは知ってたけど前情報なしでふらっと入って、まずオープニングで数分間画面真っ暗で音楽だけ流れてる状況に「映写技師の人気絶してるのかな?」と少し不安になって、2時間くらい経った?でも全然話終わりそうにない、ってところでインターミッションの文字。たしか10分くらいの休憩があって、映画館で途中休憩するのも初めてだったけど、その段階になってネットで調べたら上映時間が約4時間。震えましたね。
その時はあまり理解できなかったけど、今思い出すとまた観たいなあと思う。そんな映画。
モモ

モモの感想・評価

4.0
自然や、社会を前に無力な人間。中東問題、現代的な主人公像、示唆にみちていている。
ハマオ

ハマオの感想・評価

5.0
アラブの英雄として期待された主人公ロレンスの飛翔から挫折と失墜までを描くストーリーでそんな彼に対し老獪に対応するファイサル王子、
最後までロレンスに期待するシャリーフ・アリなど名優たちの名演も相まって多くの登場人物が印象に残る。
勿論、ピーター・オトゥール演じる主人公ロレンスも演技も相まって印象に残るし終盤の彼が笑うシーンは壮絶である。

特筆するのがかなりのシーンで砂漠を渡る人間たちのシーンが描かれるが、ワンパターンになりそうな砂漠のシーンを最後まで差別化して描いており、
映画の風景画像が好きな人ならストーリーと共に楽しめる作品となっている。
心残りだったのは、やはりこの映画を劇場の大スクリーンで見てみたかった。
enz

enzの感想・評価

4.5
こんなの春休みしか見られないじゃん

ウルトラ金持ちになったらこういうことに投資したいですねっていう映画

とにかく、I N T E R M I S S I O N が死ぬほどかっこいい
>|