Melko

アドレナリン・ドライブのMelkoのレビュー・感想・評価

アドレナリン・ドライブ(1999年製作の映画)
3.6
「大丈夫かな…」
「大丈夫よ。こっちが余計なことしなければ…」
「どこに置いてあんの?」
「あたしのロッカー。あれ、どこかに移した方が良いよねぇ?」
「どっか場所ある?」
「あたし寮だから…2人部屋なのよ。。」
「じゃあうちで良い?アパートだけど…」

ヤクザの大金を頂戴した男と女。警官がすぐ側にいる中での、緊張感ある会話…
……なのだが、緊張感あるのはこのシーンぐらい。そのほかは気だる目で和やか気味なシーンが延々続く。

ずっと📎してた作品をやっとこさ。
いつになったら「ドライブ」するのかと思ってたら、ラスト10分ほんのちょっとだけカーチェイスしてくれて、終わった…

んなアホな
なストーリー展開ではあるけど、日常にこんな人いたらヤダな、イライラするな、のリアリティが半端ない。役者凄い。
言いたいことが言えない控えめ地味キャラが主人公&ヒロインって、どうなるの?と思ったけど、徐々に我を出していく二人。
年上ヒロイン静子は早々に気が大きくなり、自尊心を肥大化させていく。捨てきれない人の良さがあって憎めないが、実は結構強か。
対する、へなちょこ主人公 悟はいつまで経ってもナヨナヨして乗り切らないが、静子との擬似夫婦体験からの喧嘩を通して、男としてのプライドを取り戻していく。

「地獄の警備員」が年取って穏やかになった風なヤクザ役の松重豊。静かに淡々とキレる演技をさせると抜群。
その手下役のジョビジョバのほとばしる小物感。絡み方がめんどくさい事この上ない。マトモに相手にすることが損でしかないタイプのチンピラ。
角替和枝はさすがの存在感。あの婦長さんが1番不運!と思ったら、ちゃんと戻ってきたね、黒岩!

悟役の安藤政信若い!!!日に焼けて細いそのビジュアルがウォーターボーイズみあるなと思ったら、監督の次作がまさにウォーターボーイズじゃん!!なるほどな。ギャグパートのテンポ感や爽やかな疾走パートがそれだった
石田ひかりはお姉さんだったなぁ。あんなベリーショートなのに可愛いってなに?当時27歳。今もう50歳なのか…!時の流れ…

あー、平成だなぁ
な映画だった
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