飛松

ボウリング・フォー・コロンバインの飛松のレビュー・感想・評価

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アメリカ社会における銃の問題を扱ったドキュメンタリー。銃を使った犯罪という形で表象されているけど本質はそこではなく人種がとか経済がとか歴史がとか法律がとかいやいや全部でしょとか、答えの出ないまま分析を進めていけば、立場や属性が異なる者同士の相互不理解とそこから生じるストレスこそが悪である、といった相対主義のギリ手前あたりに収斂されるのかなと思った。欲望と不公平感を煽られ続ける高度資本主義ディストピアの底辺を生きる知性も人間性も未熟な非正規中年として、イエスキリストやガンジーのような聖人的寛容さは到底望めないまでも、せめて大豪邸に住む大金持ちのチンパンジーを見て爆笑出来るくらいのユーモアの心は失わず生きていきたい
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