飛松

トゥルー・クライムの飛松のレビュー・感想・評価

トゥルー・クライム(1999年製作の映画)
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敏腕記者が警察やマスコミなどの社会権力によって作られた冤罪に立ち向かう堅いサスペンスかと思いきや、クリントイーストウッド翁演じる老記者が酒と女でだらしなく身を持ち崩しており、「懲りない好色ジジイでもたまには良いこともするもんだろ?」と言う話だった。若い頃は一夫多妻主義で奥さんに逃げられたり自殺未遂をしたりとプライベートは破天荒ながら、帝銀事件被告人・平沢貞通氏の無罪を主張し続けた気骨ある人権派弁護士、故・遠藤誠氏を思い出した

きっかけとなる事件の引き継ぎが唐突だったり、適当な証拠と杜撰な捜査によって冤罪が作られていく様子も特に描写されず、制限時間設定も法定手続を考えたらかなり無理のあるもので、結末も「押しかければ、そんな簡単にとめれるもんなの?」と、要所要所が雑だったせいで、リアリティを欠いた紙芝居のようになってたのがやや残念
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