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『それでもお前らは平和だった。ボケ』に投稿された感想・評価

むっちゃ面白い。157分あっていい意味でちゃんと長さを感じる映画。この時この瞬間にしか撮れない絶妙な青臭さ。やっぱあの画面分割シーンは只事ではない
これ見て久しぶりに元町のブリッジヨコハマ行こーって思ったら閉業してた😭
2023年カナザワ映画祭「期待の新人賞」受賞、ジャック&ベティというロケーションとしても恰好の映画館で監督初の劇場公開とのこと。

熱量のあるハードなノワール作品。まずスタンダードサイズが意表をつく。衝撃的なファーストショットから雲の浮かぶ空を捉えたショットはまさかのゴダールかと。手持ちカメラ、広角、スプリットスクリーン、あらゆるショットをとにかく盛り込んで果敢。上下のスプリットスクリーンはそれぞれワンカットの長回しで撮られている。
キャスティングにも気合いが感じられ、九条を演じる小松遼太をはじめ、グーチョキ役のビクター、小都子役のmerryなどのアップはとても魅力的。また明樂哲典、結城和子といった役者が配されることで深みが増す。味のあるロケーションを活かしたロングショットが上手い監督なので、個人的にはもっと長めのロングショットをたくさん見たかった。

157分の長尺でもっと削れるのではというシーンもあったが、商業映画として無駄のない起承転結で収めないぞという、「見せ場」にならないシーンを敢えて残すぞという意思を感じた。なのでやや緩慢にも見える前半を堆積させていくことが、主人公九条がかつての恋人へ執着する切迫感や、九条やグーチョキが人を殺したということを特権性として受け取ってしまった三鈴晃幹演じるスメルリバーの(出自に基づくと思われる)劣等感を強めていくように感じた。シーン終わりをカサヴェテスのようにあり得ない速さでぶつっとカットしても良かったように思う。あ、あと劇伴のメインテーマ的な楽曲がとても好み。

いいスタッフや役者に恵まれたのだなと感じさせる、ゆえに監督の人柄も感じさせる温かい舞台挨拶だった。

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