Melko

ゲッティング・イーブンのMelkoのレビュー・感想・評価

ゲッティング・イーブン(1994年製作の映画)
3.6
“That’s ok dad, I don’t need a hug.”

祝!マコーレ・カルキン ハリウッド殿堂入り!🎊✨
いやー、功績を考えると遅すぎるぐらいでは、とも思ったけど、10年ぐらいキャリアが空いてる時期あるから、伝説の少年時代の出演作も実はそんなに数は多くなく。
そんな貴重な子供時代の一作。

窃盗の前科持ちであるレイ
刑務所で学んだ知識を活かしてケーキ職人として働きつつ、自分の店を持ちたい夢があり、その夢を手っ取り早く叶えるため、仲間と組んで、持ち主のいないヴィンテージコインを盗み出す。あとはこれを胴元に売るだけ…そんな時、長らく会わずだったレイの息子ティミーがやってくる。。

ティミーを演じるのがマコーレ。
非常に頭が切れ、どんな時も冷静沈着で、大人を出し抜いたりする姿は、さながらホームアローンのケビンみたい。
でも「キャラがまんまホームアローンじゃん」なんて声もあったけど、意図せず置いてけぼりをくらったホームアローンと違い、こちらは明確に「父親に捨てられた(逮捕をきっかけに母親が父親を拒否)」設定なので、その悲哀が桁違い。更には母親を病気で亡くし、叔母(レイの妹)に引き取られたものの、明らかに厄介者扱いされている。おまけに妹はいけすかない男と結婚、ハネムーンに行くからとティミーはレイの元へ。5歳で父親と生き別れてから7年分のやりたかったこと。
たまたま知ってしまった父親の窃盗計画を黙っている代わりに、親子でやりたかったことをやらせてほしい。水族館に行きたい、野球観戦したい、遊園地に行きたい、釣りがしたい…どれもこれも子供らしいのに、真っ直ぐ甘えようとしても聞いてくれないレイにいうことを聞かせるため、あえてクールに対等にお願いを聞いてもらう。
ホントはもっとちゃんと甘えたいし甘えたかっただろうに、、レイに窃盗の才能がないことを見抜き、切ない顔をしながら「パパ絶対捕まるよ」という姿

初めはティミーのことを鬱陶しがってしかいなかったレイ、改心してティミーを引き取りたくなったのかと思いきや、やはりお金のことが第一。ティミーはそんなレイに、「盗んだお金か自分か、選べ」と究極の選択をもちかける。

良い場面は色々ありつつ、黒幕ドブス(名前なw)が最後まで出てこずモヤモヤするところや、レイと組むヘッポコ泥棒コンビがなかなか良いキャラしてたのに中途半端な退場で勿体なかったのと、女性刑事はレイ親子に絡む必要あったかどうかよく分からない等、可もなく不可もなく、、と言った感じ。

いやでもちょっとだけ髪の毛の長いローティーン役のマコーレの立ち回りを見るので良いか。ホントにみんな乗ってるジェットコースターとかゴルフパター勝負とか、レイ達大人とハッチャけて遊んでたのも楽しそうだったけど、同年代の子供達と花火持って走り回ってるのが妖精みたいで、マコーレ自身、ほんの少しでもマトモで幸せな子供時代があったらいいな…色んな葛藤や辛い時期を経てあの映画スターである証拠の星を手にしたのかと思うと、感慨深い。祝辞がホームアローンのママ キャサリン・オハラで、また泣かせるなぁと思った。元気でいてほしい!
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