Azuという名のブシェミ夫人

フィリップ、きみを愛してる!のAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

4.0
ジム・キャリーが演じるスティーヴンの潔く全力に振り切った愛に、呆れるラインを飛び越えて何故だか笑顔になってしまう実話ラブストーリー。
つい先週TVで元ネタの紹介がされるってことで観ようと思ってたのに、うっかり逃してしまってショック。

ユアン・マクレガーのあまりの可愛らしさに、何が何でも守ってあげたくなっちゃう気持ちが凄く分かる♡♡
なんという男だ、ユアン。
そのブロンドヘアも青い瞳もふわっとした笑顔も仕草も全部キラッキラに輝いて見えたよ!
可愛い!!可愛いぞフィリップ♡♡♡
ユアンは実際にフィリップ・モリスに会って、彼になりきろうと一日半くらい観察したけど、本物は刑務所に入っていただけあって結構タフな部分があったそうで。
そこは脚本に合わせて抑え目にして、キャラクターを創り上げたユアンに乾杯。

スティーヴン、ずるいわ。
めちゃくちゃ頭キレる天才なんだけど、フィリップへの愛に関してはお花畑バカで。
ちょっと感情移入しては、オイいい加減にしろ⇒感情移入⇒いい加減にしろのエンドレスループ。
だけど真っ直ぐに全力で恋をしているから憎めないんだ。
そんでゲイをカミングアウトして、いきなりゲットした彼氏がロドリゴ・サントロってレベル高いねアナタ。

スティーヴンの元奥さんの立ち位置もイイ。
なんだかんだで同性の親友のように、適度な距離感で彼の事を理解して心の支えになってる。
単なる善良な人じゃなくて、信心深すぎて変わり者なとこも好き。笑

なんかもう外に駆け出して『愛してる!!!!!!!!!』って無性に叫びたくなった。
日本人はそもそも感情表現が控えめだし、『愛してる』って言う機会なんて滅多に無いと思うんだけれど、この感情を言葉にするならば『愛してる』しかないな、と思える時がきたら素直に相手に伝えたいなって心から思えた。

それから、いちいち“ゲイの恋愛映画”とか注釈しなくてもいいような当たり前の世界に、いつの日かなるといいね。