ろ

プラトーンのろのレビュー・感想・評価

プラトーン(1986年製作の映画)
3.6
自信家、驕りのある人間が正義を潰す図式が描かれていて、味方も敵に見えてくるのが怖い。
同じ敵に対し戦う仲間なのに考え方が統一されていないことはその集団を破滅に導くと思う。

実際に戦争経験のある監督だからこそ出来る描き方だった。
特にベトナム特有の気候や環境。首にアリがたかったり顔にヒルが付いたり、雨が続き湿気の多い様子。それが映像から伝わってきて、兵士たちはまさに生き地獄のような苦しみを味わっていたのだろうと想像する。

主人公は「なぜ貧しい人ばかりが戦争に行き、エリートは国内で政治などをやっているのか」と疑問に思っていた。同じアメリカ人なのに生死をさまよう人とそのような心配がなく普通に生活している人がいる。平和は誰にでも平等に与えられるものではないのだろうかと考えさせられた。
ろ