Melko

大統領の陰謀のMelkoのレビュー・感想・評価

大統領の陰謀(1976年製作の映画)
3.6
"I can't do the reporting for my reporters, which means I have to trust them. And I hate trusting anybody. (自分の部下を信頼するしかないな。信頼は苦手だが)”

うーん。なかなか難しかった。
ウォーターゲート事件についてちゃんと調べて理解してからまた見たら理解も深まるんだろうけど、再挑戦するにはランタイムが長すぎるかも。
実話が元になってるので仕方ないけど、展開に起伏が無さすぎて、やる気と熱意のある記者2人が、誰からもちゃんと相手にされず、色んな人や場所をたらい回しになったりするのは見ててヤキモキするし、それが最初からマジのラストまでずーーーっと続くもんだから達成感もほぼ無し…
うーん。

直情的で体当たり取材の新入り、どこか諦め癖のあるウッドワード
要領が良く粘り強い取材が持ち味のバーンスタイン
信じた事実を追いかけて奔走する2人、演じたロバート・レッドフォードもダスティン・ホフマンも熱意を持ってよく演じられてたとは思うのだけど、なにせ50年前の作品なので、ドラマティックな盛り上がりもなく淡々と進むのが惜しい気もする。

そんな中で印象に残ったのは、会社を潰しかねない危険なスクープを、迷いつつも若手2人の手に委ねる主幹ブラッドリーの「上司としての判断、責任感」と、
最初は嫌がりつつも、元カレ、一夜を共にした相手から証拠や証言を引き出して2人に協力する女性記者2名の記者根性

真夜中を過ぎても、世間がおめでたいムードでも、自らの信じた道を突き進んでひたすらタイプライターを打ち続けるウッドワードとバーンスタイン
取材は固定電話/押しかけて対面で、録音機器はないので全て手書きのメモ、記事はタイプライターで。何とも時代を感じる。

命の危険を感じるほどのスリルは仕事には要らないけど、やってる間はアドレナリン出まくってたんだろうな、この2人。
いつでも心に辞表を、の覚悟が要る仕事
痺れる
Melko

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