19世紀中頃のパリ・オペラ座。そこでは、“オペラ座の怪人”の仕業とされる奇怪な事件が人びとを震撼させていた。
醜く歪んだ顔を仮面に隠し、オペラ座の地下深くにすむ怪人は、コーラスガールのクリスティーヌに心を寄せる。
だがクリスティーヌは、再会した幼なじみのラウル子爵と愛し合うようになる。
それを知り嫉妬に狂った怪人は……。
25周年を記念したオペラ座の怪人特別公演ミュージカル舞台映像。
2011年10月、イギリスのロイヤル・アルバート・ホールで上演された舞台です。
すごい迫力。
レミゼラブルのコンサートとはまた違い更に豪華に、そしてオペラ座の世界観が舞台よりも形になっている。
ジェラルド・バトラーがファントムを演じた2004年の映画版は非の打ちどころがないほど素敵です。
こちらの25周年記念公演は、劇団四季を5倍ほど豪華にしたもので非常に贅沢。
総勢200人以上のキャストとオーケストラが共演。
超豪華な舞台が素晴しい。
160分と長いので途中寝そうになりましたが、後半胸が熱くなり涙腺にきました。
躍動感を感じることができ、この先こんなに良い作品は出てくるのかな…、そう思うほど素敵な作品です。
クリスティーヌもファントムも声が素晴らしく安定しているし、マダムジリー等他のキャラクターも役にぴったり。
役者さんが素晴らしく、迫力ありなので感動。
とにかくこの作品は作曲が素晴らしく、ミュージカル史上最高といってもいいのでは。
「歌いながら芝居もする」んじゃなくて、「芝居の中に歌がある」そんな舞台。
ほんとのミュージカルってこういうものか!と感じました。
25周年記念という事でお祭り要素もあり、最後には初演メンバーも登場するサプライズありで大盛り上がり。
何度も楽しめると思う。
長く続くには、理由があるなーと感じます。
ラストシーンは登場人物の誰に感情移入しているわけでもないのですが、涙、ナミダ、なみだでした。
ちなみにこれは余談ですが、この舞台の作者、アンドリュー・ロイド=ウェバーのかつての妻はサラ・ブライトマンでした。
お互いの才能に魅せられて結婚した2人ですが、サラの心は次第に離れ離婚に至ります。
2人をご存知のかた、おわかりかと思いますがアンドリュー・ロイド=ウェバーは容姿が良くありません。
作者が怪人であり、サラがクリスティーヌ。
芸術の世界では響き合うものがあっても、現実世界ではその関係を保つことができませんでした。
このことを知った上で観ると、なぜこう言うのか、こう歌うのか、良く分かります。
アーサー・コピット&モーリー・イェストン版を観たアンドリュー・ロイド=ウェバーは、「僕ならばもっと良い舞台を作ることができる」と考えました。
サラの心が自分から離れていることをはっきりと感じ、自分の境遇と重ね合わせていたからです。
舞台が完成した時、もう2人にかつての絆はありませんでしたが、最初にクリスティーヌを演じたのは、サラ・ブライトマンでした。