だい

マルタの鷹のだいのレビュー・感想・評価

マルタの鷹(1941年製作の映画)
3.5
もともとミステリ小説好きのワタクシなので、
マルタの鷹、と聞けば、
ダシール・ハメット!
サム・スペード!!
と言えるくらいの知識はあります。

でもね、
主な守備範囲が古典ミステリと黄金期の本格ミステリで、
ハードボイルドはどちらかというと苦手なジャンルなので、
原作を全く読んではいないんですよねぇ。

ハードボイルド好きとヴァン・ダイン好きは正反対の立ち位置だと思ってる派。


というわけで、
それほど期待しないで観た。
途中飽きたらしょうがないやくらいの勢いで観た。


おい、面白いやんけ!!!!!!!!!!!


いやもちろんやっぱりハードボイルドの何が何って、
暴力的で向こう見ずでリスク管理できてないとこは嫌いです。
単身敵のボスのとこに乗り込んでって、
出された酒に手をつけるなよな…。

あと、
いきなりキスしてんじゃねぇよ!!!!!!

とかいろいろ突っ込むとこはある。
ある。
あるんだけどな。

この作品の凄いところの最大のポイントゥーは、

ジョエル・カイロうさんくせぇぇぇぇぇ!!!!!!

だと思うんだよなあ。
あんなにうさんくさい人、いる?
最初から最後までうさんくさいやん!
観た後の印象、全部ジョエル・カイロに持ってかれるわ!

くっそうさんくさい役者っているもんなんだなあ、
と思って調べたら、


お前、「M」の犯人だったピーター・ローレじゃねぇか!!!!!


髪型変わってて気が付かなかったけど、
言われてみればたしかにそうだわ。

ただでさえ、金につられてあっちがこっちを裏切ったり、
こっちがあっちを裏切ったりっていうストーリーの中で、
寝返るのがいちばんしっくり来る雰囲気ーー!!!!!!

めまぐるしく変わる状況の中で、
カイロだけは全く信頼できない感じが二転三転に花を添えている。
すげぇ。


っていうか、
地味にボギー初見なんですぅ。

ボぉギィ~、ボぉギィぃぃ~、あんたの時代はぁよかったぁぁ♪

のボギーです。
名前はもちろん知ってる。

もうちょっとクールハンサムな感じを想像してたけど、
いかめしい顔のおっさんだった。
この頃のムゥビィスタァって、
基本おっさんかおっさん顔かだよね。
イケメンじゃなくてもモテる余地が残されていた。

いい時代だな…(とおいめ
だい

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