マルタの鷹の作品情報・感想・評価

「マルタの鷹」に投稿された感想・評価

おかだ

おかだの感想・評価

4.0
渋オジvsクソザコ

ミュージカル特集やったり、韓国サスペンス特集を予告したりする今、まさかのフィルムノワール。

広義のフィルムノワールと言われる枠では、チャイナタウンは鑑賞済み。
そっちは、めちゃくちゃにレベルの高い脚本と、黒幕の巨悪っぷりに圧倒される、かなりいい意味で相当に後味の悪い傑作でした。

そんなチャイナタウンの、というかその辺りのフィルムノワールのはしりとも言われる本作は、なるほどたしかにその後に様式にもなり得るような、魅力を持った要素たちで構成されていた。

まずは主人公のハードボイルド探偵。
中折れハットにタバコをくわえた、渋さ全振りおじさんは、のちにジャックニコルソンも演じていたキャラクターの骨子そのもの。ボガートおじさん渋すぎる。

そして依頼人のミステリアス美女に、中盤で登場するのは胡散臭すぎる黒幕。

そんな、たしかにそりゃあその後使い倒されるわな、というような魅力が詰まっている。

中でも1番フィルムノワールっぽいというか、エッセンスになるのはやっぱり物語の進行視点。

主人公がぜんぜん情報を持たない、ほぼ蚊帳の外状態のまま、何かに巻き込まれて流されていく物語は、チャイナタウンでも一番大事にインスパイアされていた部分であるよなあ。

逆に意外と、チャイナタウンや、最近ではナイスガイズなんかがそうやったけど、巨大産業と利権が絡んだ末の、絶望的に大きな悪、黒幕、というキャラクターは今作には出てこず。
むしろ本作の悪党は、超絶デブに、殴られまくるザコ2匹に、変な髪型の女、というおもしろ構成。
悪党の質そのものよりも、蓋を開けてみればただの間抜けな仲間割れに、よく分からないまま巻き込まれて状況だけ悪化していくあのいやーな感じを描くことでサスペンスの要素を持たせてる点が、フィルムノワールの特色なんかね。

あとは黄金が散りばめられた鷹の彫刻を巡る物語なんて、それだけでめちゃくちゃワクワクしてしまう。

まあ正直、敵のマヌケさ具合とか、ボガートのずば抜けたハードボイルドっぷりは、ややもすればかなり時代を感じてしまうところでもあり、また脚本もさすがに手放しで褒められるようなものでは無かった。

ただやっぱり後に与えた影響の大きさと、上記の反面に、今見ても渋カッコよすぎるボガートおじさんなんかを踏まえて、しっかり楽しめる名作という評価に落ち着くような気がします。たぶん。
とーり

とーりの感想・評価

4.0
「黒い鳥」ノリに乗ったボギーが殴って殴られて時に軽口も叩いてお宝探しに駆け引き。私立探偵が女性の依頼から陰謀に巻き込まれていくダシール・ハメット同名原作(今回の映画化が一番有名)のジョン・ヒューストン監督デビュー作でハードボイルドの真骨頂、最も影響力のあるフィルムノワールの一つ。そして自身の身の潔白証明モノ、つまり今なお燦然と光り輝く古典。開始早々あっさり相棒が殺されるからビックリ。渋いというより尖っていて漢気プンプンにズル賢さも用いて機転が効く。にしても、どれだけ探偵つてヤクザな商売なんだよ! だけど如何せん喋りで1から100まで描写しすぎ? だから見る方も状況把握力と想像力が大事。あと今見るとアクションは幾分シュール。美貌を武器にして策略を巡らせて利用しようと近づいてくる、そんな女性にはくれぐれも気をつけなはれや! 最後の鷹を「欲望のかたまりさ」と言い捨てるハンフリー・ボガードは『カサブランカ』の友情の始まりに匹敵する格好良さか。

勝手に関連作『黄金』『三つ数えろ』『チャイナタウン』
「(銃なんて)この前みたいにいつでも奪えるんだぞ」「自分の相棒が殺されたら男は黙っちゃいない」噂「欲望のかたまりさ」
美女からある依頼を受けた探偵スペード。
だがその直後に相棒が殺されてしまう…

疑いの目はスペード自身にも向けられ、
奔走する内に、
謎の秘宝"マルタの鷹"をめぐる
裏事情が見えてくる…

交錯する欲望が人々を飲み込んでいく。

誰も信用できずに探り合う人々の、
軽快ながら慎重な会話のやり取りが魅力的。

めちゃくちゃ格好よくて、
且つ完璧過ぎることもない、
主人公スペードが最後まで素敵。
KSat

KSatの感想・評価

3.5
ダシール・ハメット原作にしてジョン・ヒューストンの監督デビュー作、ボギーの出世作、という記念碑的な作品。

探偵が引き受けた単純な依頼が徐々に人が殺されるような大きな事件に発展し、様々な人や場所を行き来するうちに胡散臭い陰謀が見え隠れする、といったフィルム・ノワール的なプロットの先駆けだ。

ボギー演じる主人公の探偵に気弱そうな美女が些細な依頼をする幕開けやボギーの演技なんかは、約30年後の「チャイナタウン」にも通じてる。

タイトルにある「マルタの鷹」の話を聞き出すまでに意外と尺と場面切り替えを使ったりとややテンポが悪く、クライマックスで事件の全貌が明かされるのもセリフ任せだったりと、必ずしも「凄く面白い映画」ではない。メアリー・アスターよりも魅力的なファム・ファタールは、他にもいたはずだ。

しかし、ピーター・ローレの不気味さ・気持ち悪さ、シドニー・グリーンストリートの胡散臭くも豪快な様、ボギーの軽快さは素晴らしい。キャラクター勝ちな映画といえる。

終盤の「どんでん返し」はなかなか見事。ボギーの表情も印象的だ。
FRANCIS

FRANCISの感想・評価

3.4
ボガート流ハード・ボイルドスタイルの確立作。

ミステリーとしての面白みは薄いが、脇役の個性が光り、これまでなくハマり役なボガートを観るだけでも楽しい。
ねぎお

ねぎおの感想・評価

4.1
ちょいアカデミーから離れます。

と言っても第14回の作品賞など3部門ノミネート。
ちなみに作品賞は「わが谷は緑なりき」(ジョンフォード監督)、他には「市民ケーン」も同級生。

ハンフリー・ボガート主演のハードボイルドサスペンス。フィルムノワールの傑作に数えられます。

ひとつ前のレビューで書いた「チャイナタウン」のオマージュ元になります。二つ見ると面白いですよ!ポランスキー監督もかなり研究したそうですよ。

ハンフリー・ボガートは警察を辞めて相棒と探偵社をやっています。そこに舞い込んだ依頼で、相棒は銃殺!依頼人は消え、怪しい奴らが脅しに来る!いったいなにがあったのか!?何故狙われる!?
なかなかおもろいですよ!

ジョン・ヒューストン監督は過去2度の映画化でコケているこの本を選んで挑戦。見事にヒット!

まあ架空ですが、マルタ島の宝がこの世にはあり、その宝をめぐる悪党ども、欲に駆られた奴らの話です。
ヒロインのメアリー・アスターがまた極めて怪しげな女でいいんですよねー!
私生活でも色々ある方で、演技も嘘つきの極み!最高です。ハンフリー・ボガートも負けじと信じない感じがたまりません!!
Morohashi

Morohashiの感想・評価

3.5
ボガードの軽妙で大胆な行動で悪に立ち向かうストーリー。

世の中で言うほどの「名作」なのか…?という感触は拭えず…。カサブランカのボガードの方が好感が持てた。
はせ

はせの感想・評価

4.0
フィルムノワール。
悪党に屈しない主人公のワイルドさがいい
最後の場面の皮肉も良かった。
Haruki

Harukiの感想・評価

4.0
巨悪の影が物語を終始支配するフィルム・ノワール。
金や嘘が渦巻く重厚なストーリー。

スペードの軽妙でワイルドなキャラクターがこの作品の魅力になっている。

テンポが速く楽しみやすい。
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