映画大好きザウルスくん

アート・オブ・ウォー2の映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

アート・オブ・ウォー2(2008年製作の映画)
2.7
師匠の訃報を聞いた元国連工作員のニール(スナイプス)が事件の真相を暴いていくサスペンスアクション映画。前作(00)から8年経って作られた続編ですが、サスペンス面でもアクション面でも格段にクオリティが下がった残念な作品でした🤦‍♂️💦

1番残念だったのは前作では敏腕スパイだったスナイプスがかなりヘッポコな感じで描かれていたところです。パーティー会場の裏での潜入調査中に敵を蹴り飛ばして派手にガラスを割ってしまったり、師匠の教えに浸りながら闘っていたら不覚を取られて撃たれそうになったり(ヒロインがいなかったら死んでました)、仲間のハッカー集団や守るべき議員を皆殺しにされたり、とにかくスナイプスの配慮に欠けた行動が作品全体に悪い意味で緊張感を与えていました(そのくせ泥棒しておきながらそれに気付いた一般人の持ち主3人組は平気でボコすという性格の悪さまで露呈していましたね)😢

ストーリーも全体的にややこしくてムズ痒いし、『ミッション:インポッシブル』シリーズをパクったような作戦が許せないレベルで雑すぎたし(ほぼ変装せずに顔丸出しでの潜入など)、アクションもせっかくスナイプスはいい動きをしているのに下手に暗闇で闘わせたり、早回しで色付けしたりと無駄な演出を加えるせいで台無しになる始末。ラストバトルでは作品内で設定が食い違ってしまうくらい敵の新開発した銃器の威力が弱体化していて(序盤で試験射撃したシーンでは大爆発してたのに、スナイプス相手に撃ったら壁に穴が空くだけでした)、それに加えて流石に2008年当時のレベルで考えてもショボすぎなCGで彩られたロケット弾による破壊シーンなど、とにかく悲惨な有り様でした…。一応最後の最後であまりにもバカすぎる黒幕がスナイプスを煽りまくった結果、案の定痛い目に遭うシーンがあったので多少スカッとはしましたが、それでも命は奪っていないんですよね…。コテンパンにボコして欲しかったのに!!!😭

最後になりますが、車でヒロインと逃亡するシーンが多少あるだけで後は全くシリーズとしての連続性は感じさせない作りとなっていました。前作の公開時は『追跡者』(98)や『ブレイド』(98)への出演により勢いのあったスナイプスでしたが、本作が作られた頃にはスッカリ出来の悪いB級(下手したらC級)アクション映画を量産するようになっていたので、このくらいクオリティが下がったのも仕方がないのかなとは思います。いや、むしろスナイプスの格闘自体はカッコ良くて銃撃戦も多めだった本作はだいぶマシな方でした。もし観るのであればそのくらいの熱量で鑑賞するのがオススメです🙌