【舐め回すカメラ?!】
モデル女子大生の物憂げで気だるい日々が淡々と描かれています。
なのですが、カメラが主人公マルタの仕草や表情を、色々な角度や視点から、まるで舐め回すかのように追っていっており、えもいわれぬ艶かしさを感じさせます。
そして、解説の通りに美しい余韻を残しつつ終わっていくラストシーン。
これ、学生さんが卒論みたいな位置付けで撮った作品とは、ちょっと信じられませんね。
マルタは恐らく自分を色んな意味での道具としか認識していない男性に対して批判的なのですが、一方で、男性無しには生活が成り立たない。そんなやるせない現実に対して諦観を持っているのでしょう。
この当時に比べれば、現代は女性にとって自立して生きていきやすい環境なのでしょうが、一方であまり進歩もしていないような気がします。
このようなことを書くと怒られてしまいそうですが、元来女性は自立するのが難しい生き物なのかもしれないなぁと、なんとなくこちらまで物憂げな気持ちになってしまいそうです。
それにしてもこのマルタ。モデルさんにしては健康的です。健康的な女性。素晴らしいですね。