SAKUMATHENERD

フランケンシュタインのSAKUMATHENERDのレビュー・感想・評価

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)
3.5
言わずとしれたホラーアイコンを産んだクラシック
いまや、正式名称であるフランケンシュタインの怪物が認知されないままipだけが一人歩きしている感は否めませんが、、、

正直期待していたほどのものでは無かったのが本音ですが興味深く観ました。

フランケンシュタイン博士の実験に対して
師匠筋に当たる先生の忠告と
最後の顛末以外で彼の非人道性を訴える人間が居ないところが釈然としませんでした。
なんであんなのうのうと社会活動できてんだ!
最後はそりゃーそうなるよねという感じです。自業自得

フランケンシュタインの怪物周りは良かったです。怪物をコントロールをするために暴力にうったえる人間の姿がかえって彼らの業を浮かび上がらせます。
1番好きな所は、
唯一と言ってよい彼が笑顔をみせる
少女との出会いのシーンです。ここで花びらを川に投げる行為が少女を喜ばせることから彼女を川に投げることで楽しませることが出来ると勘違いして、彼女を事故的に殺めていしまいます。
こういった常識との「ズレ」から
そこに悪意が無いのにも関わらず、事実だけを引っ張り出され断罪されるのは不憫な所もあります。良かれと思っただけなのに....(もちろん殺しは断じて許される行為ではありませんが、)
如何に群衆によって怪物のレッテルを貼られるかのメカニズムがわかります。現在も所謂はみ出し者達は同じ原理で爪弾きにあっているのは言うまでもないでしょう

私はラストの暴徒化した有象無象の中にこそ本物の怪物をみた!
SAKUMATHENERD

SAKUMATHENERD