めしいらず

マーラーのめしいらずのレビュー・感想・評価

マーラー(1974年製作の映画)
2.6
ウィーンへと戻る旅の途中のマーラーが、家族との来し方を妻にちょっかいを出す軍人との精神的いざこざを交えつつ回想する物語。貧しい幼少期、ユダヤからカトリックへの改宗、弟と愛娘の死、そしてまだ知らされぬ自身の行く末。一応は伝記映画なのだろうけれど、とてもそうは思えない奇っ怪な演出に煙に巻かれてしまう。冒頭からタッジオとアッシェンバッハ(マーラーがモデルとされる)の”ベニスに死す”風のくだりで笑わせてくれる。兎角、生真面目で退屈になりがちな伝記映画とは一線を画していて面白くはあるけれど、とは言えお巫山戯が過ぎる印象。
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