群青

ヒックとドラゴンの群青のレビュー・感想・評価

ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)
3.9
結構な人が大絶賛してる今作。

個人的にはドラゴン、というだけでテンションがあがる。最も好きな空想上の生き物だ。カッコ良くて勇敢。
ということでかなり期待して視聴。


結果は…期待通りに大納得!!

というか最近のCGアニメーション作品の中では群を抜くクオリティ。個人的にはトイ・ストーリーより好き。


ここで描かれるのは観た人なら皆分かるだろうが、共生だ。

他者を理解するためには同じ痛みを知らなければいけない。一方的な力は何も解決せず、不調和しか生み出さない。それを主人公ヒックとドラゴンのトゥースが教えてくれる。ヒックは力を使わず対話を選んだ。もしかして自分の周りにも、勘違いによる不調和がたくさんあるかもしれない。そういう時こそ歩み寄りが必要ということだろう。

ヒックはそれを身を以て体験する。相手は自分がいなければ飛べない。自分も相手がいなければ飛べない。この関係こそ共生に他ならない。しかもそこには義務ではなく思いやりがある。これはまさしく平和の象徴と言えるだろう。

こんなテーマをドラゴンに乗って迫力満点のアクションで見せてくれる。他にも父との関係も焦点に当たっていたりして、子供も喜ぶどころか一緒に観た大人も思わず感心するほどだ。

あとはドラゴンの描写。可愛かったりキモかったりカッコ良かったり。仕草ひとつひとつがとても生物的でいい。

そしてもう一ついいのが音楽。かっこ良すぎ。これはサントラ買いだわ。とにかく初めてトゥースと最初に乗るところが最高。それまでDIYとか小手先で頑張ってきたヒックが文字通り身を以て経験するシーン。トゥースとヒックが今まで越えられなかった壁を越えた瞬間。気持ちいいいい!


ちょっと引っかかったのがヒックの声。なんか引っかかる。まあでも、時間が経てば気にならなくなるかな。

何にしても傑作!CGアニメーション作品の中で群を抜くことは間違いなし!
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