「朝が来る」を観て、「八日目の蝉」を思い出しました。
どちらの映画も親子の関係って血のつながりだけでは無いってことを
描いています。
本当にそう思います。どれだけ子供を大事に愛情をかけて育てかってことが重要で、産んだから、血がつながっているからだけでは、
本当の親子にはなれないのではと思う。
もう、めちゃめちゃ泣きましたね。
不倫相手の子供を発作的にせよ誘拐してしまった希和子のやったことは
れっきとした犯罪だよね。
でも、彼女の思いを考えた時、
彼女を心の思いを心の底から責める気持ちにはなれませんでした。
不倫相手の子供は育ち、自分は堕胎の為に子供を持てない体に、
可愛い赤ちゃんを目の前にしたら、連れて行きたいと思ってしまうのも
無理は無いと思う。
誘拐した後も、必死で恵里菜を育てひっそり暮らしてきた
希和子の気持ちはどんなだったろうと思う。
どうか見つかりませんように、どうかいつまでも一緒に居られますようにと願っていたと思う。また、将来も心配していたと思う。
永作博美さんの演技が凄かった、もう希和子そのものって感じました。
警察に捕まる前の、あの写真館のシーンには、もう涙、涙でした。
また、恵里菜を演じた井上真央さんも素晴らしかった。
彼女こそ一番の被害者。
4歳まで一緒だった人がお母さんだと思っていたのに、
急に違う人をお母さんとは思えない。
そして、馴染めないまま成長、両親の仲も悪いまま、
そんな時、不倫相手の子供を妊娠してしまった。
自分の過去を確かめ、向き合うことで決断しようと恵里菜を
力強く演じていたと思います。
小池栄子さんの存在感ある演技が印象に残っています。
大人の身勝手な行動の末、何処かで何かが掛け違ってしまった
それぞれの人生が切なく胸に迫ってきます。
