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PERFECT DAYSのスクリーンのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

いやー、ヴィム·ヴェンダース監督らしい、
静かで、穏やかな時間が流れる映画だと思いました。

主人公の平山の、
毎日同じ時間に起きて、
同じように支度して、
同じように出勤して、
仕事を一生懸命やる。

昼休みには、木漏れ日の
美しさを写真に収め、
サンドイッチをほうばる。

移動の車では、
昔懐かしいカセットテープをかける。

仕事帰り行きつけの銭湯に行き、
行きつけの飲み屋で一杯ひっかけて、テレビの野球中継を観る。
店主からは、「おかえり」の声が。  

夜は、テレビも置いてないので、読書して寝る。

休みには、コインランドリーに行き、写真のフィルムを現像に出し、
現像した写真を整理する。

毎日ほぼ同じルーティンの生活、あまり人との付き合いもない。
住んでるアパートも
ボロアパート。
でも、平山は、楽しんでいるように思える。
時々見せる笑顔が
とてもいい。

ただ姪っ子のニコちゃんが家出をしてきた時だけは、少し勝手が違っていた。
でも、ニコちゃんに説教をするでも無く、
追い返すでも無く、
ただただ受け入れて
自分の仕事場まで
連れて行く。
うーん、なんて自然体なんだろうと思った。
本人の意思に任せたのかな?って感じが良かったです。
娘を向かえに来た妹は、
運転手付きの高級車に
乗っていた。
あー、きっと平山も
いい家で育ったんだろうけれど、何か事情があったんだろうなと思う。
妹をぎゅっと抱きしめた
シーンは、切なかったですね。
でも、あくる日から
また、同じルーティンの
平山。
繋がっているようで
繋がっていない世界が
あっても、いいんじゃないのか?って思えてきます。

わたしのように、
何か楽しい事を追い求めてしまい、疲れてしまう
人間より、心穏やかに過ごしている平山の方が
人生充実しているのかも
と思う。

仕事仲間のいいかげんな
トキオ役の柄本さんが
またまた、いい感じを
出していて、はまってるなーって思いました。

ラスト近くの影が重なっても濃くならないんですかね。
と言うセリフには、
何だかグッときてしまい
切なかったですね。

セリフもあまり無く、
特に、衝撃的なシーンも無く、役所さんの演技力と監督の演出力で、
良くも悪くもなってしまうような映画だと思います。
それだけに、見事に
2人のタッグが花開いと思います。

後、スタイリッシュな
トイレばかりで、
驚きました。
有名なデザイナーさんの
デザインだそうで、
あんなトイレなら
綺麗に使用しなくちゃってなっちゃいますよね。

後日、地元の邦画映画の
音楽のコンサートに、
役所さんがゲストで
来られて、生役所さんを
体験❗
とっても若々しくて、
スタイリッシュな方でした。🥰

 
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