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ジャイアンツのskm818のレビュー・感想・評価

ジャイアンツ(1956年製作の映画)
3.9
エリザベス・テイラーがジェームズ・ディーンと浮気する話かと思ったら、全然違うじゃねえか。テキサスの牧場主とその妻の25年間にわたる結婚生活の話で、その間にいろんなことが起きて時代は変わっていき、ごりごりのテキサス男だった主人公も変わっていく。3人の子が3人とも親の言うこと全然聞かずに勝手なことしてるの草生やすしかない。そもそも妻が思い通りになる女ではない。だいたいいきなり故郷の歴史をけなしたりする女と結婚するか?と思うんだけど、調教が趣味なのかな? 荒馬を乗りこなすのがカッコいいみたいな。しかし彼女は乗りこなせる女ではなく、彼は振り回されるのですな。乗りこなし派の主人公の姉もヒロインの愛馬に振り落とされて死んでしまう。長男は家を継がずに医者になると宣言し、じゃあ娘の婿さんにあと継がせようかと思ったら分家して小さい農場やるとか言い出す。末娘は事もあろうに宿敵の愛人だし。しかも長男はメキシコ人と結婚しちゃう。すべて後付けで認めざるを得ない。皆たくましいなあ。元使用人が相続した土地から石油が出て大富豪とか、同じ土地から出征するのに白人とメキシコ系でまったく扱いが違うとか、戦時中にもプールで遊びまくっている金持ちとか、貧富の差だの妬みだの人種差別だのというのがこれでもかと表現される。さすが何度もBSで放送されるだけあってよくできてるし、差別への対し方など今でも通用する内容だと思う。それにしてもテキサスの大富豪そこらの金持ちとは桁が違うな。ベネディクト家はリンクに土地を使わせたりしてるはずだが、それでもあの暮らしっぷりであの広さだもんな。
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