さとし

2001年宇宙の旅 新世紀特別版のさとしのレビュー・感想・評価

4.0
あれから50年。映画を見る形がどんどん変わって生きますが本作の内容は変わらず生き続けています。スタンリー・キューブリックのブレイク作にして世の映画ファンに”何じゃこりゃ!”と言わしめた映画。

ここで50年の映画の歴史を紐解いてきます。本作はアメリカで1968年興行収入第1位の作品。1978年は”グリース”がオリジナル版”スーパーマン”を破った年。1988年はレインマン(ダイハードは7位)。1998年はプライベート・ライアン。2008年はダークナイトそして、間違いなく2018年はあの最強の終わりへでおなじみ”アベンジャーズ・インフィニテイー・ウオー”でしょうね。

てか世の中の人はきっと”シャイニング”観てる人多いでしょうね。”レデイ・プレイヤー・ワン”もありましたしね。言ってみれば変な話”レデイ・プレイヤー・ワン”がスピルバーグが描いたVRワールドでの映画の集大成ならばこの作品は50年前に描かれたキューブリックによる未来予想図だったんでしょうね。

ポイントとなるのは明確なストーリーというものはなく明確な主人公もなくただ未来の宇宙生活を淡々と描いているということ。良いことだけを言ってる前半と悪いことに触れている後半とあり休憩を挟んでのメリハリがちゃんとできた作品です。初めはあれこんなだったかな・・・みたいな気分でしたがまあ観てるぶんには気持ちよかたです。言葉では言い表せない美しさとはこういうことでしょう。

この50年で一番変わったものといえばIT技術ですよね。AI・人工知能だったりタブレト端末だったりフェイスタイムだったり色々ありますね。加えてこの映画から様々なことをアイデイアにしてその後の映画に参考にしたものが多くあるように感じました。たとえば、”スターウオーズ”シリーズのデススターの形や”となりのトトロ”のネコバスもこの作品からインスピレーションをもらったのでしょうか?

いずれにせよ。もうキューブリック監督はなくなていて本作の後”時計仕掛けのオレンジ”、”バリー・リンドン”、”シャイニング”、”フルメタル・ジャケット”そして、”アイズ・ワイド・シャット”という作品を残し旅立って生きました。

現在行われているカンヌ国際映画祭でクリストファー・ノーランによる70ミリプリントがあるそうですね。日本でも観たいです。
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