ケンタロー

ソルトのケンタローのレビュー・感想・評価

ソルト(2010年製作の映画)
3.0
良くも悪くも職人監督フィリップ・ノイスの安定したつくりの作品。平日の昼間とかに何の気なしに観ると見入ってしまうこと間違いなし!

えーと、アトミック・ブロンドでシャーリーズ・セロン演じる女スパイ、ロレーン・ブロートンに完全にヤラれまして…笑

身体が女スパイを欲して止まなくて、同じくらいキマる女スパイは…って頭に浮かんだのがソルトだったわけです…。

そーいや、腰を据えてちゃんと観てなかったなぁと、この度、劇場公開版、ディレクターズ・カット版(DC版)、ディレクターズ・カット・アナザーエンディング版(DCアナザー版)、3バージョンを観てみました。

っつーか、3バージョンもあるのかよ!(゚Д゚) どーせ、カットシーン足したり、バイオレンス度合いの違いが主だろ!と思いきや、アナザーエンディング含め、どれも結末が大きく異なるもので、受ける印象もだいぶ変わるものでした(^_^;)

冒頭に評したように、監督の安定した手腕ってのが感じられる作品です。
まぁ、良くも悪くも、あまりクセが無くて100分という丁度良い尺なこと。カット割や演出にも無駄がなくスピーディーな展開で飽きさせないつくりってのは、映画としては良く出来てると思うのです。

キャラクターの魅力としては、アトミック・ブロンド観た後だと、ロレーンことシャーリーズ・セロンが勝るかなぁ…。アンジーももちろん美しくカッコ良いんだけどね♪

ロレーンもソルトも双方めっぽう強いのは確かなんだけど、肉体的なタフネスさで言えばシャーリーズ・セロンの方が骨太!

ソルトも並み居る敵をガンガン倒していくんだけど、明らかに敵側が弱すぎるというね…。
アメリカの要人警護ならもうちょい強い奴いるだろ普通って思ってしまったのと、アンジーの手・腕がヨリで見ちゃうと、細すぎなんだな。あんな拳で殴ったら指を骨折しちゃうんじゃないかと、ヘンなとこでハラハラした笑

ストーリー上の穴とか、矛盾点もやや気になるとこ。ただ、映像に緊迫感があるから、観賞中はそんなに気にはならない。後で思い返してみて、アレ?ってなる点が多いけど…笑

どうにも、キャラクターの行動原理が不安定なんだなー、それ自体はソルトが置かれた状況+二つの人格(もしくは属性と言ったほうがわかりやすいかも)がコンフューズした結果なんだと言ってしまえば、ソレでまかり通るので、まぁいいか。

女スパイというよりは、洗脳された暗殺マシーンだね。

個人的には、DC版のエンディングが好きだな。新大統領の名と出自が放送で紹介され、ほとんどバッドエンドみてぇなもんじゃねーかってトコで終わるっていう笑

続編を匂わす終わり方するけど、フィリップ・ノイス監督も撮らないみたいだし、続編の話も出ないみたい。
でも、ヘタに2とか作らない方が良いねコレは…。