だい

手錠のまゝの脱獄のだいのネタバレレビュー・内容・結末

手錠のまゝの脱獄(1958年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

痛そうなバディ・ムービー。

痛そう、と言うのは、
大の大人二人が、繋がれた手錠だけを縋にお互いを引っ張り揚げる場面が2つも。

相手の体重分だけ手首にめり込む手錠!
手首もげちゃう!!!!

痛いシーンが苦手なぼくは目を背けてしまうのであった。


USAの南北の黒人差別の程度の差を描いていて、
かつ白人であるジャクソンも白人社会では下層である移民という点で、
グリーンブックの源流と言っても良いと思う。
たぶん。

どこに行っても常に、
黒人が悪で白人が善という偏見に曝される二人。

白人と黒人は殺し合うものと決めつける警察と、
何があっても生きたまま捕縛しようとする保安官。

捕まった二人を逃がしてくれた村の親父と、
黒人を殺すことに何の疑問も抱かない女。

そんな対比の中で、
ジャクソンが何を思うかが試される物語。

人間は、
自らの痛みと、
そして醜いものを見た時にしか変われないのだ。


原題の「THE DEFIANT ONES」ってめっちゃ素敵なんだけど、
何でこんな邦題にしちゃったかね。

ジャクソンもDEFIANT ONEで、
カレンもDEFIANT ONEで、
結局どちらも同じなんだよ、って。

ポワティエの調子外れの歌を聴きながらそんなことを思った。
だい

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