手錠のまゝの脱獄の作品情報・感想・評価

「手錠のまゝの脱獄」に投稿された感想・評価

本日2018年5月4日、鑑賞。
タイトルから内容は少し想像できるが、観てみると素晴らしい傑作映画だった。

ある夜、囚人を乗せたトラックが前方からの自動車との接触事故で横転してしまう。そのドサクサまぎれで、2人の囚人が手錠でつながれたまま逃走してしまう。その2人の囚人は、白人のジャクソン(トニー・カーティス)と黒人のカレン(シドニー・ポワチエ)であった。
この白人と黒人の組み合わせというのがミソであり、逃げた直後から2人の意見がまったく合わない。白人ジャクソンが「南へ逃げよう」と言えば、黒人カレンは「南へ行ったら黒人は酷い目に合わされるから北へ逃げよう」と言う。
そんな二人が手錠でつながったまま逃亡する姿を描いたドラマなのだが、途中、人に見られそうになって大きな穴に飛び込むのだが、その穴は粘土堀りの穴だったので二人は穴から出ようとするのだが滑り落ちを繰り返す。この姿が滑稽で笑わせてくれる。
そして、……。
物語は続くのだが、白人と黒人の差別問題を背景にしながら、こうした娯楽作を作り上げたスタンリー・クレイマー監督の手腕は見事!

シドニー・ポワチエはノーマン・ジュイソン監督作品『夜の大捜査線』でも黒人警官を演じており、やはり白人警官と組んだバディ映画に出演しているが、あの映画と設定は異なるものの、この『手錠のまゝの脱獄』も似たような感銘を受けるバディ映画であった。

傑作!
Yuya

Yuyaの感想・評価

4.5
人種の違いから起こる差別や軋轢も顕著で 人間というものを繋ぐ鎖の存在がはっきりと描かれているにも関わらず そこに揺るぎない“理解”という杭が打ち付けられることで 爽やかな友情という絆もまた繋がれていくんだって 見事な二重構造を持ち合わせた名画

生きる為だけに選ぶ生き方と 選んだ生き方の為にどう生きるかは 心がどれだけ自由であるかで決まるんだと思う
少なくとも あの母親のような 自分の幸福という鎖だけに縛られるような人間にはなりたくない

トニー・カーティスのニヒリズムと シドニー・ポワチエの真っ直ぐな演技が ホント素晴らしい
白人は黒人を見下し、黒人は自分の意思で強く生きる。
重いテーマの陰でエンターテイメント性を強く描いた秀作でした。

この時代に黒人をテーマに扱うって凄い勇気がいったんだろうなと思う。

手錠で繋がれた護送中の白人と黒人。
護送車の事故で二人は脱走する。
肌の色や移民という事でお互いにギクシャクしていたが、手錠に繋がれたまま逃走中に友情が芽生えるが…。

後半にかけて無理矢理な恋模様もあるが、二転三転ありドキドキさせられる。
二人に逃げ切って欲しいという気持ちもあるが、脱走者というので捕まらないと問題だなと思ったり。。
ラストは爽やかな感動さえありました。

この作品のもう一つ凄いのが、シュールなシーンでもJAZZを流したりする斬新さ。
これはこれでありかも!と思います。
青山

青山の感想・評価

3.4
手錠で繋がれた白人と黒人ふたりの囚人が、護送車の事故に乗じて脱走するお話です。

白人は最初黒人の相棒を黒人であるがゆえに見下していましたが、共に逃げるうちに徐々に彼を個人として扱うようになる......というように、社会派なメッセージ性が強く、1958年制作と思うとなかなか鋭く世の中に問題提起した作品なのかなぁと思います。

もちろん、バディもの、脱獄ものとしての胸アツやサスペンス感もあり、エンタメ映画としても見られる作りになっていて面白かったです。
50Kenzo

50Kenzoの感想・評価

4.0
反目していた2人の間にいつしか芽生える友情。バディものの元祖なんかな?

シドニー・ポワチエの演技観てると、D・ワシントンやF・ウィテカーも影響受けたんかなあ、と何となく思いました(-_-)
Toku

Tokuの感想・評価

4.8
気になった音楽
Long Gone (From Bowlin’ Green)/William C. Handy
Hawkwind

Hawkwindの感想・評価

2.5
人種差別問題が大きなテーマの作品という事だけど、トニー・カーチスも移民という設定のため、どちらかというと近い境遇の二人が仲良く脱獄という図式。最後の方ではカーチスは楽な道よりも友情を取った風だし。
約10年後はポワチエは頭脳明晰な刑事、カーチスは色男というキャラで売れっ子になったイメージが強く、囚人という雰囲気があまり感じられなかったのは仕方ないか。
mi

miの感想・評価

-
理由のない憎しみは解くのに困難で時間がかかるけど、誰がそんなこと教えたのか、何故憎むのか、それを考える事が出来れば歩み寄ることは不可能じゃない。

黒人は歌い、白人はタバコを吸う。
冒頭音楽流れてるかと思ったらシドニー・ポワチエの歌声だったりBGMかと思ったらラジオの音って設定だったり、普通に音楽は使わないっていうスタンリー・クレイマーの意志が感じられる点が面白かったし、その徹底ぶりが緊張感を生んでいたのも良かった。

邦題の通り白人と黒人が手錠のまま、啀み合いながらも協力して逃走を行うという話も、50年代後半という時代にはあまりに先進的だったし、手錠が外れた後も結局協力し続ける様子には黒澤明的なヒューマニズムを感じずにはいられない。

基本的な演出は手堅いものばかりだったが、ダウンバイローやテルマ&ルイーズが参考にしたであろう見応えのある逃亡劇はやはり素晴らしいものがあった。
hiroki

hirokiの感想・評価

3.1
何かというとすぐリンチしようとする街の住人や脱獄囚と知りながら息子を捨てて付いて行こうとする女とか差別以前に色々問題が。手錠で繋がれたまま泥水の溜まった穴に飛び込むとこや雑貨屋のガラス戸を突き破って逃げていくワンショットなどが鮮やか
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