真鍋新一

夜の牙の真鍋新一のレビュー・感想・評価

夜の牙(1958年製作の映画)
3.0
裕ちゃんと岡田真澄のコンビがナイスすぎる。
アクションもコメディもミステリーもスリラーもロマンスもあるかなり欲張りな映画で、井上梅次監督の娯楽志向がこれでもかと凝縮されている感じがある。欲張りすぎて終盤が相当散漫になるのももはやご愛嬌。

なにが素晴らしいかといえばやっぱりスターの顔ということになる。月岡夢路はノワール映えのするメイクと衣装で、浅丘ルリ子はべらんめぇ口調がかわいいスリの不良娘。町医者の裕ちゃんと白木マリの助手というのも素敵。仕事場で夜食をとる場面で白木マリがいつの間にかエプロンをしている。さりげないデキるアピールがたまらない。気狂い娘役・南寿美子の怪演も強く印象に残る。

現在のヒカリエの場所にあった東急文化会館の屋上のロケはかなり貴重な映像だと思う。
真鍋新一

真鍋新一