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『パリのめぐり逢い』に投稿された感想・評価

クロード・ルルーシュ監督の「男と女」(1966)の次作。音楽は同作のフランシス・レイ。原題は「Vivre pour vivre(生きるために生きる)」。

フランスの有名な映像ジャーナリスト、ロベール(イブ・モンタン)は、妻カトリーヌ(アニー・ジラルド)に隠れてアメリカ人女子大生キャンディス(キャンディス・バーゲン)と浮気し始める。その事実を知った妻はロベールの元を去り、やがてキャンディスは帰国する。独りになったロベルトはベトナム取材の際に捕虜になってしまい。。。

台詞を極端に抑え、さらに大半は役者たちの声を消しフランシス・レイの叙情的な音楽で魅せていた。男女三人の典型的な不倫の風景はドキュメンタリー風。音楽が良いのでうっとりと最後まで観続けた。

興味深いのは、不倫ストーリーの間に主人公の映像ジャーナリストの世界各地での取材風景が挿入されること。アフリカでの猛獣狩り、コンゴの傭兵へのインタビュー、ベトナム戦争下のメコンデルタ。オープニングには蒋介石や毛沢東の白黒ニュースフィルムが引用されていた。

それらに共通の意味を求めるとしたら“弱肉強食”になるだろうか。近代になっても未だ人間は猛獣と変わらず、奪うための殺し合いが続いているということ。

しかしそれらを取材する主人公にとって目の前の切実な問題は二人の女性との不倫問題なのだ。井上陽水の「傘がない」(1972)と同じ事と言える。

登場人物の恋愛の内省を叙情的な音楽とドキュメンタリー風映像で描いていく手法は「いちご白書」(1970)を連想した。他にもあったと思うが、この”エモい”手法はルルーシュ監督が先駆だろうか?

考えてみれば「君の名は。」(2016)でも同様の手法が使われていた。個人的に同作の場合は観ていて何だか恥ずかしい気分になった。好みの違いか文化レベルの違いか。
本当は昔深夜テレビで観た「パリのめぐり逢い」を再鑑賞して内容に触れたいんですが、少年時代に観たきりですっかり忘れてます。VHS録画していたテープもどこへ行ったやら…。

いまDVD、VHSとも日本では取り扱いが無いんですね。この映画の曲は昔はレコード、今もCD持っていて大好きなんですが、もう二度と字幕付きで見られないのかなぁ。イブ・モンタン、アニー・ジラルドに、前年にデビューしたばかりのキャンディス・バーゲンが出ていて恋愛物ですごく好きな映画なのですが。

『男と女』に次ぐ、監督クロード・ルルーシュ、撮影パトリス・プージェ、音楽フランシス・レイによる黄金コンビの大人の三角関係を描いたラブ・ストーリー。
これは『男と女』に優るとも劣らないクロード・ルルーシュ監督作品だったし、フランシス・レイのテーマ曲も超有名なのに、意外なことにDVD化もされていないようですね。ここでのレビュー数も少ないし、ちょっとした幻の名作かも知れません。

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