Shintaro

誰がためのShintaroのレビュー・感想・評価

誰がため(2008年製作の映画)
3.8
映画的な面白さで言うと、『カティンの森』は重すぎました。
こちらは少しマフィア映画のような緊張感と渋さがありますね。
他のレビュアーさんが言うように主人公のファッションはイカしますよね。
風ではなく爆風になびくコートに、何も臆することなく淡々と歩く彼の姿はもう…。
ストーリーは、ナチス占領下のデンマークでの2人の実在したレジスタンスのサスペンスドラマ。
主人公フラメンを演じる俳優さんはご存知ないのですが、もう一人のレジスタンスであるシトロンを演じたのは、マッツ・ミケルセン。
そう あの ”ワン・アイ” ですよ!(それしか知りません…。)
故に最後の彼の銃撃シーンは、ナチを全員倒しちゃうんじゃ?と期待しましたが、もしそんなことをすれば炎上間違い無しでした。
裏切りと裏切りの応酬で面白い。
そして、レジスタンス活動の実態が明らかになるところでは、うわー……となりました。
人の利害が絡むと、革命など唯の建前に過ぎなくなってしまう。しかも、それに踊らされ人を殺めてしまった人間などは…。

とりあえず、終始疑問だったのはスパイ疑惑がかけられたあのヒロイン。
正直ヒロインと呼ぶのもためらわれるおばさんである。
あの人に目がくらむのか⁉︎ 20代前半の若者が⁉︎ 飢え過ぎやろ!
そこ以外は素晴らしい。
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