ある裕福な夫婦が車を走らせていると、突然青年が目の前に飛び出してくる。そのまま彼を車に乗せ、夫婦のヨットで一緒に船出するのだが…。
たしかに秀逸な心理劇だった…。登場人物の表情だけでなく、構図や海でそれを表しているのがとてもいい!
自然光での屋外の撮影やカメラワークからヌーヴェルヴァーグらしさを感じる。
本当に構図が綺麗!上からヨットを撮影したりとか、手前の人物をクロースアップにしながらも奥の人物をロングショットで映したり、前半と後半の海の変化の映し方とかうっとりするほどだった。
青年の奔放でバカっぽい行動と、倦怠期の夫婦の何とも言えぬ空気感のちぐはぐさに胸騒ぎを覚える。
おそらく製作者側が最も見せたかったであろうことがわかった瞬間に、この映画を大好きになった。