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次郎長三国志 第九部 荒神山のkazu1961のレビュー・感想・評価

3.6
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-176 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋とうとうシリーズ完走です!!このマキノ雅弘版の『次郎長三国志』シリーズとてもテンポも良く、人情に厚い面白い作品でした!!シリーズ自体は観て良かったのですが、この第九部は二つの意味で残念。

🖋一つ目はマキノ監督は、前作のシリーズ最高作と言われる第八部で石松を死なせたことでシリーズを終わらす予定にしていました。ラストで次郎長一家が復讐のために浜辺を走る印象的なシーンで終わりだったんですね。しかしながら東宝側から荒神山で続編をということで、続編が強行されたようです。本来、荒神山の闘いは神戸の長吉と安濃徳の縄張り争いの喧嘩、これに石松の復讐を繋げたものだからストーリー展開に違和感がありありでした。

🖋二つ目は荒神山の闘い自体を前後編で制作公開しようと、第九部と第十部に分けたのですが、後編の第十部が撮影日数や予算の都合で製作されず尻切れとんぼで終わったこと。せめて最後まで見せて欲しかったのですが。。。残念!!ということでシリーズ完走未完結でした(笑)。

🖋(シリーズ全般):ほんと観ていて痛快!!義理と人情に心温まり、娯楽作品としての和みもいっぱい。今の殺伐とした時代にこそ観るべき作品かもしれません。“清水の次郎長”何度も映画化されている作品ですが、やっぱりマキノ雅弘監督の本シリーズがオリジンであり、一番面白い!!シリーズ化されて第9作まで早撮りのマキノの真骨頂、2年間で制作されたんですね。なのでどうやら途中で原作を追い越したみたいです(笑)。義理と人情、恋あり、意地あり、喧嘩あり、そして笑いと涙ありの娯楽大作、意地と度胸を懐に命を賭けたやくざ渡世をゆく次郎長一家の活躍を描いたシリーズです!!

😨Story:(参考: 映画の時間)
荒神山にみなぎる殺気!これが最後の大喧嘩!!石松の仇を取ろうと、都田村の三兄弟を匿った新辰親分の元に討ち入った大政たち。しかし三兄弟を取り逃がした上に、火付けの濡れ衣を着せられ、山に立て籠らざるを得ない。そこへ次郎長の言伝を持って喜代蔵がやって来た。それは「身の証を立てるまでは帰って来るな」という言葉だった…。

🔸Database🔸
・邦題 :『次郎長三国志 第九部 荒神山』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1954
・日本公開 : 1954/07/13
・上映時間 : 101分
・受賞 : ※※※
・監督 : マキノ雅弘
・脚本 : 橋本忍
・原作 : 村上元三
・撮影 : 山田一夫
・音楽 : 鈴木静一
・出演 : 若原雅夫、水島道太郎、田崎潤、千秋実、田中春男、小泉博、河津清三郎、小堀明男、広沢虎造、浜田百合子、角梨枝子

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊」に次ぐ次郎長三国志、本篇は前後篇に分けて封切りされる。従って第一部「次郎長売出す」(52)以来三年越しの本シリーズもこの後篇第十部をもってここに完結する。村上元三の原作より、前作と同じくマキノ雅弘(やくざ囃子)が監督しているが、今回は脚本を「七人の侍」の橋本忍、撮影を「さらばラバウル」の山田一夫がそれぞれ担当。出演者は前作とほぼ同じであるが、今回は「かくて夢あり」の若原雅夫、「黒い罌粟」の角梨枝子、「やくざ囃子」の岡田茉莉子等が新しく登場する。
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