エドガー・ライト監督によるアクション・コメディー作品。
真っすぐに面白いや～つ。
エンタメ作品としての卒がねぇ。
いわゆる「ヤバい村もの」作品で、取り扱い方によっては結構じめっとしたトーンになるところだと思うが、そこはエドガー・ライト監督、基本的にはカラッとした仕上がり。
ほいで、やっぱ冒頭からテンポ感がハンパない。まさに同監督の持ち味。
というか、この監督の編集って、テンポが良いというよりむしろ最早「音楽的」なんだよな。
ミニマルなリズム感でざくざくカットを繋いでいくこの感じ。
（昨今で言うショート動画の編集テクに非常に近いものがある）
その上で、イギリスらしいオフビートなコメディー要素もちゃんと面白く、それをサイモン・ペッグとニック・フロストというコメディー演技に定評のある俳優が体現しているので、そりゃもう安定して楽しめるものです。
更に個人的に良かったのが、そういう軽いノリの作品なのに、突然に行き過ぎた、ぎょっとするレベルのゴア表現が差し込まれるところ。
この「表現ギャップの違和感」自体をシニカルに、ニヤニヤしながら提示して来る感じ、マシュー・ヴォーン監督の『キングスマン』を思い出しました。
あと、骨格となるストーリーライン、脚本のところもちゃんとしている。
主人公及び周囲の人間の気づきと成長、そしてそれが帰着するところの物語上の必然性。
やっぱ、ここも卒がないのよ。。
ということで、「なんか面白い映画ない？」と問われた場合にすぐ切れるカードの新しいやつをゲットした感じです。
