つい出来心で勤めている会社から拝借した、たった20ドル。ここから負のループに陥る男を描く。

主演はミッキールーニー。
30歳にさしかかり大人にはなっているが、まだ幼さも感じ、浅はかな雰囲気（🙇‍♂️）が役にあっている。
強気で女にアタックするあたりはミュージカルの頃と同じだ😊。

よく映画にされる題材といえばそうだが、なかなかテンポ良く、ルーニーも達者なので面白かった。ファムファタールが思いの外そんなものかで終わった点と、クライマックスはどーせならもっと😏😎、と思ってしまったところはあったが、なかなか楽しめた😁。

videomarket推奨作品です。

わらしべ長者の逆バージョンで、悪事が膨れ上がっていきます。笑
長年付き合っている彼女に飽きて、バーのウェイトレスのブロンドの女とデートをすることになったダン。
デート代がない！ということで、車の修理工場の20ドルをレジからパクったのが運の尽きでした…

ミッキー・ルーニーといえば、ジュディ・ガーランドとMGM時代にタッグを組んでいたようですが、特にダンスや歌のシーンはなく、普通の映画でした。

【金髪美人より黒髪美人！】

シネマヴェーラ渋谷のピーター・ローレ特集より。1950年、モノクロ。

自動車販売・整備工場に勤めるしがない若者ダン（ミッキー・ルーニー）は、金髪美人ヴェラ（ジーン・ギャグニー）とデートをするためにレジから20ドルをくすねる。といっても翌日友人からカネを返してもらうはずだったので、それで戻しておけば無事に済むと思っていたのだ。ところがその友人がいなくなり、ダンは20ドルを調達するために別の方面からカネを工面するものの、その穴埋めにまた別の……という悪循環。借金は雪だるま式に膨れ上がり、ついには盗み、そして殺人を……。

現実にもありそうな話である。
なお、ピーター・ローレは映画撮影時に40代半ばだったが、ここではヴェラが以前勤めていたゲームセンターの所有者であり、ヴェラに迫った前歴がある中年男として登場。

それにしても、主役の若者ダンは自分を一途に思ってくれるヘレン（バーバラ・ベイツ）という女性がいるのに、そちらには見向きもせずにヴェラと付き合おうとし、しかも彼女の入れ知恵でカネのためにヤバい行為に走るのだから、どうしようもない。
ラストは意外な形でハッピーエンドに近い形で終わるのだが、私としてはヘレンに「そんな男はおよしなさい」と忠告したい気分（笑）。

そもそも、金髪のヴェラより、黒髪（或いはダーク）のヘレンのほうが、チャーミングだと思うな。私がヘレンみたいな女性から思いを寄せられたら、素直に一緒になるけどなあ。まあ、そう思わせる配役をした制作側をほめるべきなんでしょう。

……と思いつつウィキで調べてみたら、ジーン・ギャグニーは実際は金髪じゃないらしい。金髪女は頭がからっぽという通俗観念に合わせるために染めていたのか！？