ドラえもんは猫型ロボット

悪魔のいけにえのドラえもんは猫型ロボットのレビュー・感想・評価

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
4.5
「うちのバーベキューはなかなかだぞ」
こんな普通の一言を発する辺りに狂気を感じる演出も、今見返すと、「上手いなぁ」と思う。

ホラー映画の金字塔。
Netflixの『リターンズ』を観るために再視聴。
公開40周年記念リマスター版。

テキサスの田舎で頻発する墓荒らしに、自分の祖先の墓が被害にあってないかを確かめるために訪れた主人公一行が、ひどい目に遭うというお話。

現代のゴア描写満載のホラー映画に比べたら表現はかなり控えめだし、昔の映画なので映像も粗い。
ストーリーもないに等しい。
ただ、それを差し引いても、今観ても震えるほど怖い映画だと思う。

永らくホラー映画界のアイコンになっている‘レザーフェイス’の造形といい、
暗闇に響き渡る主人公の絶叫と、唸るチェンソーの起動音。
俊敏な巨漢の怪物との追いかけっこに息を呑み、狂った家族の団らんに顔がひきつる。
文字通り網膜に焼き付くラストシーンといい、この作品が70年代に創られていることが素直に凄いと思う。

「不朽の名作」と呼ぶに相応しい作品。
面白かった。