しゅん

悲愁物語のしゅんのレビュー・感想・評価

悲愁物語(1977年製作の映画)
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……新文芸坐と神保町シアターの清順特集で計24本観ましたが、一番ヤバかったのは最後にみたコレでした。ゴルフと恋愛に関するトレンディな話かと思ったら、色々なあれこれを無視して途中から中年女ストーカーのホラー話に。セレブへの憧れが過剰化する女の狂気がやがて周りの主婦へ、さらにはストーキングされてる当の女子ゴルファーまで伝染してゆく様はマジで恐怖だった。桜の木の下の女の子が誰なのかも一切説明なくて怖いし、お馴染みの単色セットが薄緑なのもやたらと不気味。脚本の破綻自体が大衆の狂気という主題と重なっていく怪作、とまとめたくなるけど実際見たらもっとヤバいです。額のど真ん中から血を流す原田芳雄の雄叫び&疾走をなんと形容したらよいのか…
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