このレビューはネタバレを含みます
序盤のシーンから組織のアジトに辿り着くまでは良かったけど…どうしてもそこからの中弛みが我慢ならなかった。こんなにダラダラ喋ったり(話の内容も特に面白くない)メロドラマみたいな展開があるとは。
もちろん終盤の作戦決行シーンは良かった。でもそれも時計の故障で失敗するってのがなぁ…まあ現実的っちゃあ現実的な失敗だが…、なんか間が抜けてる。そこで序盤のチャーリーの台詞、「俺たちの仕事にとっちゃ小さな『かもしれない』が命取りになる。」ってのが響くけど、中弛みの後なので響きは弱い。
あと細かい所だと、各キャラクターが死亡する、もしくは瀕死になる瞬間に、幼少期の何でもない思い出が走馬灯としてフラッシュバックするっていう演出はすごく哀愁を感じて好きだった。
町山智浩氏曰く、「ダイハード」以降のテンポのいいアクション映画に慣れた人は楽しむのが難しいらしいので、ダイハード公開以降に生まれ、その後続の作品群にどっぷり浸かったような自分に響かないのも当然か。この作品に限らず、こういうスローモーな映画はどんどん時代の波に飲まれて消えていくんだろうな。まあ今や「早送りで見る人々」の世代だからしょうがないんだろうけど。