Ren

ジングル・オール・ザ・ウェイのRenのレビュー・感想・評価

3.0
シュワちゃんがおもちゃ買う話。『ホーム・アローン』なんて超可愛く思えてくるくらい、常識もモラルもゼロな展開のオンパレード。前半60分は星2.0だったのにラスト20分が星4.0だったからこのスコア。

ターボマンの人形は大人気だから、イヴにはもう品切れ....息子のためにあっちこっち探し回るドタバタコメディ。が、とりあえずキャラクター達に非常識すぎる行動をとらせることイコール面白い、というのはかなり短絡的だなぁと冷めた目で観てしまい、前半からなかなかノれずだった。
ざっと数えて、傷害・器物損壊・不法侵入・住居侵入・窃盗未遂・放火未遂 etc。挙句には動物虐待。かと思えば彼からあの手この手で人形を横取りしようとする郵便屋や、不倫目的の隣人 (こいつが一段とキモイ) など、ストッパーもいないのでやりたい放題。ハチャメチャなだけで、面白いなぁーとはならない....。

後半のパレード以降の展開はめちゃくちゃ面白い!中途半端に現実で迷惑者化するくらいならこれくらいブッ飛んでいたほうが全然いいよ!クソダサ合成でお送りするさながら無課金アイアンマン。
さらに、あんな無茶苦茶なターボマンのショーを観ても聴衆が誰一人疑問を持っていないのが「あぁ、ターボマンも所詮一過性の流行なんだろうなぁ」感を滲ませていて面白かった。

お前はくたばれよと感じる人物にも、ちょっとだけ救いがやってくる。クリスマス映画あるある「子どもの純真」によって。やっぱりクリスマスは人々を寛大にするんだなと実感した。それは、こんなモラルゼロな映画でも「クリスマス映画だから」という理由でアハハと笑って観ている我々観客も同じ。

今日の提言
“クリスマスは人々を寛大にする“

その他、
○ どこにでも現れる警察。ちょっとだけ『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』思い出した。
○ スヌーピーにソニックにハローキティ....Disney+大丈夫?
○ エンドロール後の大オチが最高にダサくて好き。100年前の笑いのセンス。
○ 地味に使われるズームバック。

そのおもちゃ在庫あるよ売るよと言い寄る某団体は、粗悪品を売りつける悪質企業まんま。高値でも買いたいと群がる人々は、欲しさ故にメルカリで転売ヤーから高額落札するカスタマーまんま。ちょっとは考えるところがある。
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