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白い恐怖のdeenityのレビュー・感想・評価

白い恐怖(1945年製作の映画)
3.6
職場の方から古典名作DVDを大量にいただいたので、ちょっとずつ消化していこうかと思います。ということで1本目はヒッチコック作品。

ヒッチコック作品は久しぶりです。映画界の巨匠ですし、今尚変わらぬ面白さを見せてくれる作品も多々ある時点で素晴らしいの一言ですが、本作はミステリーサスペンスの帝王らしさもさることながら、美男美女のラブロマンスも堪能できる作品となっていました。

それがイングリッド・バーグマンとグレゴリー・ペックですね。イングリット・バーグマンに関してはもう10年くらい前に『カサブランカ』を見たぶりですかね。相変わらずびっくりするくらい美しいので息を飲みます。仕事人間が彼の前ではコロッと変わって艶っぽい表情をするわけですから、そりゃ男は落ちますわなって感じでしたわら
グレゴリー・ペックは初見でしたが色男って感じが漂っていて素敵でしたね。

そしてその男がそもそも何者なのか、ってのが本作においてのミステリー要素になってきます。
記憶喪失系なんてのは今だと結構ありがちかもしれませんが、罪責感という言わばトラウマ的なものの真実とは何か。やたら彼が怯える白地に線が表すものは何か。シンプルに面白かったです。
そもそも今だと記憶喪失自体が一体、って話にもなってくるでしょうが、そんなミスリードはなくても十分引き込まれます。

それにしても心理学的な面に精通しているからといって、あそこまで夢占いみたいなのが権威を持つって新鮮でしたね。「所詮夢やん」って思っちゃいそうですが。
そうそう。本作の夢の描写はあのサルバドール・ダリが製作に関わっていたようで、独特な世界観を味わえるのも一つの魅力かと思います。
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