きりん

男はつらいよ 寅次郎相合い傘のきりんのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

最近精神的に煮詰まったなというときに
寅さんみると楽になる気持ちがある…凝り固まった疑心暗鬼が大分やわらかくなれるな
なぜだろうな、

いい話だった。タイトルがいかしてるね
2人の一番良いシーンが雨の日のお迎えだと思うから。

とにかく見てくれの名作の一本だな
これ男はつらいよ作品の中で初見で見るよりも、いろいろな寅さんを見た後の方が楽しさがわかるかも。
寅さん作品は見れば見るほど各話のマドンナの良さや、作品の持ち味と感想がどんどん研ぎ澄まされていく。
相合い傘編は1作品としてすごく良いまとまりなのを感じられた。

男はつらいよって作品は本当にいろんな女性のタイプを登場させてくれて楽しい。
多くは立てば芍薬座れば牡丹…みたいなお上品なマドンナもいれば、
リリーのような 寅さんに負けない口達者タイプもまた良い。

寅さんが告白を冗談だろ?っていうのは
やっぱり基盤に自分はカタギじゃないしっていう自信のなさ、卑下感(いつもはあんなに自信満々どこ吹く風調子いいのに)
を感じるよなあ、
自分よりもっといいやつと結ばれてほしい、みたいな。
悪く言えば弱腰、よくいえば相手の幸せを願いすぎる。

今作、パパさんとの3人ってのがまた、
リリーと寅さんの人間としての相性のよさみたいなのがより上手く表現されてるっていうかな。
イチャイチャ とかドキッロマンス二人旅ではないのがいいよな、同業者のつらさとか、
友情仲間親愛みたいなとこも表現してるっていうか。
メロン騒動だけでも面白いから一見の価値あり。
きりん

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